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トラウトルアーフィッシングの備忘録

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10 years ago

中禅寺湖 今年も蝉ブラ始まりました!(備忘録)-2015.05.28-

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男体山と中禅寺湖に一礼してから釣りを開始しました。 今年も蝉ブラ、頂きました!

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(上写真)アカヤシオ

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(上写真)突然背後に現れたものだから驚きました

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(上写真)中禅寺湖のブラウントラウト。今回は蝉オンリーで行きました

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(上写真)今年も何とか蝉初め出来ました!

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(上写真)春蝉と美蝉(クリアーブラウン)

その他の蝉ブラの記事はこちら

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20150516-

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今シーズン2回目の中禅寺湖。 数&サイズこそ出ませんでしたが、美鱒たちが相手をしてくれました。

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(上写真)暑くもなく寒くもなく、今が一番いい時期ですね!

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(上写真)早くもハルゼミが出ておりました!

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(上写真)岸際は沢山のワカサギたちで溢れかえっていました!

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(上写真)日中の表層水温は10℃。まさにベストです。

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(上写真)今シーズンの初レイク! パニッシュ85Fにて

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(上写真)レイクトラウト

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(上写真)真っ昼間に出てくれた美形のレインボートラウト。パニッシュ85Fにて

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(上写真)鰭ピンの尾びれ


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10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20150504-

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今季初となる中禅寺湖に出掛けてきました。 メタルジグ&スプーンを使ったディープゾーンの釣りは残念ながら不発に終わりましたが、表層のミノーイングで良い魚たちが顔を出してくれました! 今年はワカサギの接岸が順調の様です。ポッコリお腹のナイスバディなトラウトたちに会うために、また近いうちに訪れたいと思います。

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(上写真)ヤシオツツジがちょうど見頃をむかえていました

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(上写真)当日は山側ランガンで10数キロは歩いたのではないでしょうか。坂本さん大城さんお疲れ様でした。

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(上写真)この時期の水位としては少し高めかも

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(上写真)日中の表層水温9℃超え!5月初旬にしては少し高いような気が...。

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(上写真)日差しを浴びて金色に輝くブラウントラウト。パニッシュ85Fにて

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(上写真)まさに三角定規といった表現がぴったりな立派な尾びれでした

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(上写真)今年も登ってみようかな

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(上写真)ボイル打ちで出たブラウントラウト。パニッシュ85Fにて

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(上写真)斑点の模様が最初のブラウンとは少し違いました

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(上写真)何度もジャンプを繰り返してくれたレインボートラウト。パニッシュ85Fにて


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10 years ago

トップで狙う春の芦ノ湖ブラウン(備忘録)-2015.04.25-

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弱ったワカサギを求めて浅瀬をウロウロしている個体。これが今日の私のターゲット。水面に浮かぶルアー。それに黄色い影がスゥーっと近づき、暫し動きが止まるあの瞬間、そしてその後の捕食シーン。 待ちの釣りも楽しいものです。 OHGIさん、今日は一日お疲れ様でした!

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(上写真)南西の風が吹いてとても良い感じでした

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(上写真)弱ったワカサギがあちこちに見られました

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(上写真)日中の水温は11~12℃

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(上写真)パニッシュ70Fのホットケに出てくれた芦ノ湖のブラウントラウト

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(上写真)朝一の時合いを逃し、半分ふて寝で水辺で休んでいたところ、突如派手なボイルが始まりました

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(上写真)ほんの数メートル先でのバイトシーンは迫力満点でした!

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(上写真)こんなサイズのワカサギを吐き出しました。まさにマッチザベイト

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(上写真)行楽日和でした


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10 years ago

豊満ボディ♡な芦ノ湖ブラウン(備忘録)-2015.04.04-

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この体高&幅広の魚がずっと欲しかったんです! ワカサギを鱈腹喰って、まさにお腹ははち切れんばかり 芦ノ湖、本当にいい魚たちが育っていますね!!

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(上写真)芦ノ湖のブラウントラウト。チェリーブラッドLL70Sの表層ただ巻きにて。

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(上写真)日没直後に来てくれました!


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10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140919-

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今シーズンも沢山の感動をありがとう御座いました。 嬉しさも悔しさも全ていい思い出です(*^_^*) 2014.9.19 中禅寺湖にて

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(上写真)朝一、メタルフォーカスに出てくれたレイクトラウト(63cm)

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(上写真)メタルフォーカス (METAL/FORCAST) 18g。今回初めて実戦投入しました。

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(上写真)朝寝坊したKUMAKURAさんの87BSPが大きく弧を描きます。気持ち良さそう~(*´∇`*)

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(上写真)朝寝坊したKUMAKURAさんのレイクトラウト釣果(63cm)。MTレイクスにて。

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(上写真)今シーズンもありがとう御座いました。また来年もどうぞ宜しくお願い致します。

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140830-

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いつも利用している立木観音の無料駐車場。ついこの間までは家族連れのキャンピングカーで賑わっていたのですが、今はもう数える程度。もうすぐ夏も終わりだなぁと、なんだか寂しくなってきてしまいました。 朝夕はすっかり秋らしくなった中禅寺湖、遊漁期間も残すところあと僅かですが、時間の許す限り足を運びたいと思います。

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(上写真)am7:00少し前に駐車場に到着

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(上写真)今回は山側に入りました

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(上写真)このところ寒い日が続いたせいか、表層水温も19℃まで下がっていました

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(上写真)開始早々の嬉しい一匹。レイクトラウト メタルミノーにて

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(上写真)中禅寺湖の遊漁期間も残すところあと僅か。それを思うとなんだか寂しくなってきてしまいます。※ 釣ったポイントとは関係ありません

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(上写真)こちらはお昼過ぎ、湖流が効き始めたタイミングでのヒットでした。レイクトラウト(73cm)メタルミノーにて

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(上写真)レイクトラウトが吐き出した20cm近いヒメマス?幼魚

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(上写真)トンボもだいぶ色づいてきました。もうそろそろ麓に降りてゆく時期かな

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140727-

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梅雨明けを迎えた中禅寺湖に出掛けて来ました。今回は都合により午前中だけの釣行。早いところ楽になりたいとの思いから、朝一からいきなり大本命のポイントに向かいました。前回と同様にメタルミノーを使ったショアからのジギングを行いますが、上手い具合にシャクリのリズムを刻めません。 (シマッタ!)

釣りを開始して直ぐに上手くシャクレないのは毎度のこと。寝ぼけていたのか、事前に身体を慣らしておく必要があったことをすっかり忘れておりました。そのお陰で折角のポイントも場荒れしてしまって台無しですorz...。 それから暫くシャクリ続けて、納得のゆくリズムが刻めたところでポイント移動を行いました。そしてそこでの第一投目。フワッとした違和感を覚えた次のシャクリで(ドン!) (巷では 壁ドン!が流行みたいですが、私はこちらのドン!の方が萌えますね!) かなり良い引きをしたので70は確実だと思ったのですが、残念ながらあと1cm足りませんでした。次回どうする!?回数券買おうか???

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(上写真)関東地方もようやく梅雨が明けました

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(上写真)今回は山側に入りました

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(上写真)朝一からピーカン無風はつらい。※ 釣れたポイントとは関係ありません

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(上写真)朝一に出てくれたレイクトラウト(69cm)

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(上写真)使用したルアーはメタルミノー18g(イワシカラー)

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(上写真)メタルミノー18g(イワシカラー)。※もう何年も前にカタログ落ちしてしまった初代モデル

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(上写真)お昼前には家路へと就きました。 ※ 釣れたポイントとは関係ありません

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140720-

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梅雨明けを目前に控えた中禅寺湖に出掛けて来ました。本当なら昨年同様に日がな一日 蝉ルアーを使ってトップの釣りを楽しみたかったところなのですが、今年は全く反応が得られないため、朝からディープレンジを中心に探って行きました(メタルミノーを使ったショアからのジギング)。

シャクリの釣りは4月以来の久方振り! ロッド操作とルアーの動きを同期させるのに暫らく時間を要しましたが、良い感じのリズムが刻める様になると直ぐに魚の反応が返ってきました。恐らく湖底から誘い上げられ追って来るのでしょう、中層近くでやって来るバイトがほとんどでした。 シャクっている最中に突如 ズドン!と襲ってくるあのバイトは何度味わってもほんと良いものです! すっかり夏モードに突入した感のある中禅寺湖、機会があればまた訪れたいと思います “Q。(^ー^*)"パタパタ

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(上写真)今回は山側に入りました。※ 釣れた場所とは関係ありません

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(上写真)朝一の表層水温は18.5℃

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(上写真)中禅寺湖のレイクトラウト(68.5cm)

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(上写真)pm13:30頃 メタルミノー18gによる釣果

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(上写真)メタルミノー18g金黒オレンジベリー。※もう何年も前にカタログ落ちしてしまった初代モデル

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(上写真)今回釣り上げた8/11匹までが遊覧船通過の直前直後に掛かったものでした。昔から思っていたのですが、やはり魚のスイッチを入れる何かがあるのかも

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(上写真)水温が高めなので、水から上げずに即リリース

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(上写真)ポイント移動

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(上写真)こちらもメタルミノーで。こんな感じの中学生サイズがほとんどでした

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(上写真)heaven(ヘブン)13gにて

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(上写真)昼過ぎには家路へと就きました

10 years ago

蝉ブラを求めて初夏の中禅寺湖へ 2014

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エメラルドグリーンの湖水の奥深くから、突如 黄色い影が浮かび上がってくるあの光景、あの緊張感、そして最後に訪れるあの敗北感(またフラれたぁ~) 今回は備忘録として2014年6月の中禅寺湖での蝉の釣りについて振り返ってみました。

春先に関東地方を襲った季節外れの大雪に代表されるように、2014年の前半はとても不安定な天候が続いたという印象が強く残っています。これは4月、そして5月に入ってからも雨という形でダラダラと続き、中禅寺湖では異常なくらいの水位上昇という形でその影響が現れました。

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そして6月、依然として雨に見舞われる日がとても多く、湖の水位はさらに上昇の一途を辿っていました。湖岸線はさらに後退し、この時期のブラウンの良い着き場となっているブレイクラインは射程圏内の遥か向こうといった具合でした。 この降り続く雨は肝心の蝉の活動にも大きな影響を与えたようで、葉の裏をひっくり返せば沢山の蝉が居るのに、一日中その鳴き声を聴く事が出来なかったなんて日も珍しくはありませんでした。 勿論、こんな日は湖面に落ちている蝉などは居ないため、これを狙ったライズなど起こる筈もなく、湖面はいつまで経っても静まり返ったままでした。

でもこんな状況でも蝉を強く待ち望んでいる個体は居るようで、6月初旬の週末、今年も何とか無事に蝉初めを迎える事が出来ました。 この時使用したルアーは美蝉(ビセン)。ハルゼミをモチーフにしたトラウト用のトップウォータープラグで、私は市販の物をフックを交換して使用しています。当日はこの美蝉(ビセン)をロッドティップを高く掲げた状態で小刻みに連続シェイク! それと同時にゆっくりとリーリングも行ってやる事により、水面を羽をバタつかせて移動する溺れた蝉を演出しての釣果でした。

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ところがこの積極的な誘いの釣り、昨シーズンはテッパンの誘いであった筈なのですが、どういう訳か今年はなかなか反応が得られませんでした。 水位の上昇による湖岸線の後退、これが魚と人との距離を縮めてしまった事が魚には相当なプレッシャーとなっているのではないだろうか? これは私の勝手な解釈ですが、今シーズンの蝉の釣りを通して常に感じていた事でした。

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そんな状況のため、今シーズンはこれまでよりもさらに細心の注意を払って魚へのアプローチを試みました。水辺にはなるべく近づかずに、何をするにも兎に角、静かにそ~っと、そ~っと! そして水辺から僅か3m足らず、小雨がシトシトと降り続けるなか、美蝉(ビセン)のホットケに出てくれたのは良型のブラウントラウトでした。 美蝉が漂う湖水グリーンに突如さす黄色い影! その後激しく割れる水面、手に伝わってくるフッキングの感触! その後の相手との激しいやり取りと、ネットイン後に訪れるこの上ない安堵の感情! これらどのシーンを思い返してみても間違いなく今期5本の指に入るであろうとても印象深い出来事でした。

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きっとまた来シーズンは違った顔を見せてくれるであろう中禅寺湖の蝉パターンの釣り。今から来年が待ち遠しくて仕方ありません!

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : 美蝉(ビセン) (SMITH)       ※ フック交換実施。ラインはアイのスプリットリングに直結。 フック : フロント側 シュアーフックWトラウトタテアイ 4B (SMITH)       リア側 シュアーフックWトラウトタテアイ 5B (SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : チェリーネット・サツキ (SMITH)

その他の蝉ブラの記事はこちら

10 years ago

中禅寺湖釣行(備忘録) -20140615-

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厳しい一日でしたが、とても楽しい一日でもありました! 同行の皆さまお疲れ様でした(*'▽')/

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(上写真)先週までの大雨が嘘のような良いお天気でした

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(上写真)クリンソウ

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(上写真)先週までの大雨で湖は超満水状態。※ 釣った場所とは関係ありません

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(上写真)どちらのブラウンが大きかったかでもめるふたり。※ 釣った場所とは関係ありません

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(上写真)最後は拳で決着がつきました(嘘です(笑))

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(上写真)真下から美蝉を喰い上げたレインボートラウト

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(上写真)今日も一日やり切りました

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(上写真)同行の皆さまお疲れ様でした。機会がありましたらまたどうぞ宜しくお願い致します。

11 years ago

春の芦ノ湖 サイトでミノーイング 2014

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 今回はワカサギの接岸が依然ピークを迎えているという5月中旬の芦ノ湖に出掛けてきました。本格的な春の訪れに湖の状況も大分変ってきているようす。水辺に沢山のワカサギが見られる状況はこれまでとあまり変わりはありませんが、傷ついた個体 或いはやせ細って動きの弱々しい個体が多くなった状況を見ると、彼らの産卵行動がいよいよ終盤戦であることが窺い知れました。

そして彼らの動向に合わせるかのようにトラウトたちの動きにも次第に変化が現れ、前回まで通用した釣り方が今回はまったく効かないといった状況をこのところ毎回味わっている様な気がします。 そんな感じでなかなか思い通りには行かないけれど、フィールドの変化を直接肌で感じられる今の状況に幸せを感じる2014年の春でした。

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この日使用したタックルは、ロッド:TLB-83DT ラグレスボロンにラインはPE 0.8号(12lb)+フロロ・リーダー 10lb の組み合わせ。使用したルアーは前回と同様にパニッシュ85Fを選択しました。これを当日の魚の状況に合わせて手を変え品を変えて広くポイントを探って行きました。 今回も狙う相手はワカサギを求めて浅瀬をウロウロしている個体。彼らの回遊コースを見極めて、最も狙いやすい地点まで静かに移動した後は、一本の杭となって相手がやって来るのをただひたすらに待ちました。そして運良く魚が回ってきたらまずは相手が向かう進行方向先から僅かに狙いをずらしてルアーをキャスト! 相手の視界ギリギリのラインをイメージしてストレートリトリーブで魚の反応を窺いました。 ルアーを見た途端に急いで逃げてゆくようであれば、それ以上深追いはせずに次の機会を待ちました。相手が待ってましたとばかりにルアー目掛けて突進してくるようであれば、それはもういう事なし! ですが相手は百戦錬磨の兵たちです。シーズン初期ならまだしも、フィッシングプレッシャーが相当に掛かった今の状況に於いてはそんな個体などめったにお目に掛かれるものではありませんでした。

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それでもルアーに対してちょっとでも興味を示す個体がいたならまずは大成功! 相手の姿と去って行った方向をしっかりと目に焼き付けました。 恐らく彼らは一日のうちで同じコースを何度も行き来を繰り返している筈。 再び目の前に現れたら先程の反省を活かして再度アプローチを行いました。 (これならどうよ!!) いくら寛容な相手でも、二度も三度も変なアプローチで迫ってこられたらさすがに興も覚めてしまったのでしょう。そのうち見向きもされなくなってしまいましたorz...。 恐らく普通のフィールドなら、この折角のチャンスをモノに出来なかった時点でこの日の釣りは終了です。ところがこれで終了とならなかったのが今シーズンの芦ノ湖の凄さでした! トライ&エラーの結果、相手をスレさせてしまっても、やる気のある別の個体がまた相手をしてくれるのですからほんと驚きです!この漁場の豊かさには感動すら覚えました。

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私の入ったポイントだけがたまたま凄かったのか?或いは今年だけの幸運な出来事だったのか? 普段通いなれていないフィールドのため、実際どうなのかはよく分かりませんが、地元漁協さんをはじめ地域の人たちの活動を知るにつけ、これがきっと今現在の芦ノ湖の実力なんだろうなと感じています。 芦ノ湖 ほんといい魚たちが育っています! また来年訪れるのが楽しみなフィールドです。

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレスボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイックロックスナップ #2(SMITH) ルアー : パニッシュ85F、70F(SMITH)       チェリーブラッドMD75(SMITH)       AR-SS Minnow(SMITH) ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)


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11 years ago

ドキッ!ワイルドだらけの春の芦ノ湖トラウト祭り 2014

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 今回はワカサギの接岸がピークを迎えているという5月初旬の芦ノ湖へと出掛けて来ました。実はつい先日も同湖を訪れたのですが、その日は前日の好釣とは打って変わって 1バラシのみで終了。初日だけで止めとけばよかった的な非常に後味の悪い残念な釣行となりました。

初日はレインボーにサクラ そしてイワナにブラウン...etc. 次から次へと浅瀬に差してくるトラウト界のオールスターたちの登場に、いったいどの魚に狙いを定めたらよいのかと迷う程とにかく凄い魚影の濃さでした。 なのにあれだけ良かった状況がたったの1日でどうして...? 帰りの車中でもこの疑問が頭の中をグルグルと巡りました。しかし何度考えても辿り着く結論は毎回同じで、人的プレッシャーとしか考えられませんでした。 あの日は連休の初日という事もありフィールドは釣り人で溢れかえっていました。水際にあれだけ多くのアングラーたちが一斉に立ち込んでしまっては、トラウトたちが警戒して岸寄り出来ないのは当然のこと。 今回はそんな人の集中しないポイントを見極めて挑んだ釣行なのでした。

 この日も水辺には沢山のワカサギの姿を見つける事が出来ました。これならトラウトたちを浅瀬に引き付けるには十分である筈です。 ですが肝心の釣り人の数は...? 目に見える範囲内にフライマンさんが2名居るだけです。しかもお互いの距離は十分に離れています。 (よし! ラッキー♡) 獲らぬ狸のなんとやら! ではないですが、ここまでの余りの順調な滑り出しに思わず口元も緩んでしまうのでした(笑)

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ようやく夜が明けたばかりの湖面、水中の様子を確認する事は出来ませんが、トラウトたちが岸寄りしている事を信じてアプローチを開始しました。 いくら近くに他の釣り人が居ないからといって、自身が魚たちを追いやってしまっては元も子もありません。20メート程先にブレイクを控えたシャローエリアに対して、先ずは入水はせずに静かにキャストを開始しました。 この日使用したルアーは panicky & shaky! でお馴染みの パニッシュ85F。 これを芦ノ湖メソッドであるグリグリを中心に、ロッドアクションを加えながらの積極的な誘いの釣りも織り交ぜながらポイントを広く探ってゆきました。

時刻は早くもam8:00を過ぎました。期待に反して朝一のドラマは何も起こりませんでしたが、これも十分想定内のこと。諦める気持ちなど微塵もありません。そしてこの時間になって来ると湖面を覆っていた霧も晴れ、次第に水中の様子も露わになってきました。今日もかなりの数のトラウトたちがワカサギを求めてシャローに差して来ているのが確認できます。 相変わらず一番多く目につくのはイワナで白のスポットと鰭の白いラインがよく目立ちます。次に多く目につくのは黒点が鮮やかなブラウントラウトで、続く第三位は同率でサクラマスとレインボートラウトといった感じでした。 私のほんの数メートル先の目の前をグリーンバックの魚体が駆け抜けて行く度に胸の鼓動が高鳴りました。 一本の杭となって彼らの行動を観察していると、どうやら同じ個体が何度も行ったり来たりを繰り返している様子です。特にイワナやブラウンのように特徴的な模様があり個体の識別が容易な魚たちはそれが明らかで、いわゆる居着きと呼ばれるタイプが多いようです。 これに対してサクラマスやレインボートラウトなどは個体の識別が難しく断定は出来ないのですが、どうやら一見さんの行き摺りタイプと、このエリアを中心に小さなコースで回遊している半居着きのようなタイプの二種類が出入りしているように感じました(こんな光景は水辺に多くの人が立ち込んでいたら、まずお目に掛かれないでしょう)。 もうこうなってくるとサイトの釣りしかありません。彼らの向かう進行方向先から僅かに狙いをずらしてルアーをキャスト! 彼らの視界ギリギリのラインをイメージして早巻きしてパニッシュを躍らせました。すると (おっ、気付いた!) 相手は明らかに進行方向を変え、ルアー目掛けて一直線に突進して来ます! そしてその後はほんとあっという間でした。それはランディングが容易だったという事ではなく、相手の余りに凄まじいファイトにこちらが圧倒されてしまい、途中のやり取りをよく覚えていない というのが正確なところでした。 しかし 50cmにも満たない浅瀬から一度も体を出すことなく最後まで私に抗った姿、さらに私の腕に残る強烈なやり取りによる感触(疲労)だけが、時間の経過と共に次第に鮮明に蘇って来ました。 相手は予想通りのサクラマスでした。そのサイズからして昨年の春に稚魚放流された個体であると思われます。放流からたったの一年でここまで大きくなるというのですから、芦ノ湖の水環境が余程良いのでしょう! ほんと驚かされます。

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そしてその後も先ほどのサクラマスに少しも引けをとらない見事なクオリティフィッシュたちが顔を出してくれました。 水色が変化するブレイクラインの下からはブラウントラウトが! そして大岩が点在するガレ場周辺からはレインボートラウトがそれぞれ登場。 もう気分的にはグランドスラム達成といった感じでした♡

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この記事を書いている6月初旬、芦ノ湖はすっかり夏モードに突入してしまったようで、朝の早い時間帯を除きトラウトたちの姿はほとんど見つける事が出来なくなりました。また来年同じ時期にここ芦ノ湖を訪れたいと思います。

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2(SMITH) ルアー : パニッシュ85F(SMITH)       チェリーブラッドMD75(SMITH) ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)


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11 years ago

ブラウンを求めて晩秋の芦ノ湖へ 2013

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 あの魚っ気ムンムンの状況の中、自分にはカスリもしなかった悔しさをきっかけに始まった芦ノ湖へのリベンジ釣行でしたが、釣れたら釣れたでまた行きたくなるのが釣り師の性(さが)であるようです! そんな訳で今回は晩秋の芦ノ湖へと 2013年の釣り納めをしに出掛けて来ました。

 この日入ったポイントは湖東側のとある一角。前回釣行時、終了時間ギリギリになってやっとの思いで魚を引き出せた、私にとってはとても印象に残るポイントでした。 夜半から吹き付ける北西風は未だに強く、湖面は大きく波立っていました。恐らくこの影響なのでしょう、前回あれだけ聞こえた朝一のボイル音はこの日はほとんど聞く事は出来ませんでした。 ですが目の前に広がる湖面からは魚の気配がビンビンと伝わって来ます。 恐らく釣り人にしか分からないこの感覚。興奮のあまり手は震え、ラインを結ぶのにも支障を来す程でした。

 この日用意したタックルはロッド:ラグレス・ボロン TLB-83DT にライン:PE0.8号+フロロリーダー10lb の組み合わせ。ルアーは本流でのサクラマスゲームでお馴染み スミスのフローティングミノー:チェリーブラッドMD75 を選択しました。これを前回と同様にステイ時間長めでの軽いジャーキングアクションで誘って行きました。 リアクションバイトとでも言うのでしょうか、前回はジャーキングの直後、ボディが一瞬バランスを崩した後での浮き上がりの際にバイトが集中しました。そこで今回も同じタイミングに特に意識を集中してポイントを扇状に広く探って行きました。 するとそんな中、遠方で大きな飛沫の音があがりました。暗がりのため目視する事は出来ませんでしたが、恐らくブラウンによるものだと思います(そう思いたい)。その音のした方角、さらに風の向きなどを考えるとリップ付きのミノーでは風の抵抗によりどうにも届きそうにありません。それならばということで、ここでルアーをリップレスシンキングミノー:チェリーブラッドLL70S へとチェンジ。向かい風なんて何のその! 狙いのポイントに向け、ルアーを遠投しました。 ラインスラッグに気を払いながらキャストを続けること数回。この日 最初となるアタリがやって来ました。釣り開始から僅か30分足らずでのヒット。いくら魚っ気ムンムンとはいえ、場合によってはボウズも十分あり得ると覚悟していただけに、この展開には正直 拍子抜けしてしまいました。 無事にネットに納まった相手は雄のブラウントラウトでした。

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 次のバイトが訪れたのはそれから凡そ1時間が経過してからの事でした。 チェリーブラッドMD75 に対して控えめなジャーキングアクションを加え、姿勢を戻し浮かび上がってくる途中で『ドンッ!』 これぞまさにミノーイングの醍醐味そのもの! といったとても気持ちの良いアタリでした。相手の動きはとても力強く、なかなか此方に寄って来てはくれませんでした。それでも何とか無事にネットインに成功! 相手は雌?のブラウントラウトでした。餌をしっかりと食べる事が出来ているとみえてコンディションは最高! こんな姿を見せられたら自然と顔がほころんできてしまいます。 魚はもちろんのこと、それを育む芦ノ湖にも大感謝の一日でした!

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2(SMITH) ルアー : チェリーブラッドLL70S(SMITH)       ※ フックはシュアーフックのWトラウトタテアイ 6Bに換装       ※ テイル側1本のみでベリーフックなし       チェリーブラッドMD75(SMITH)       ※ バーブは潰してあります フック : シェアーフック Wトラウトタテアイ6B(SMITH) ネット : チェリーネット・サツキ(SMITH)


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11 years ago

夏のハイランドレイクへ 中禅寺湖 2013

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 魚が廻って来るのをただひたすらに待つだけという、受け身のイメージの強かった蝉パターンの釣り。決して我慢強い方ではない私にとって、この釣りはどうにも馴染めそうにはない そんな類の釣り方でした。ですが実際にやり始めてみると、私がイメージしていたものとは全くの逆! 確かにジッと待つのが大事な状況というのもありはしましたが、経験したその大部分は積極的なアピールをする事でもたらされたものばかりでした。

湖をとりまく環境や生態系、そしてターゲットとなる魚種や季節...etc. これらの違いでいつでも当てはまるものではないとは思いますが、少なくとも前回釣行までは効果的な誘い方のひとつであったと確信しています。 蝉ルアー 美蝉(ビセン)を使った、この積極的なアピールの釣り、じゃあ今年はいったいいつまで通用するのだろうか? 私にそんな疑問が湧いて来たのは至極当然の事でした。そんな訳で今回はこの疑問を解消するべく8月初旬の中禅寺湖へと出掛けてきました。

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前回(2週間前)、蝉ルアーでとても反応の良かったポイントに向かうも、あろうことかまさかのノーバイト。さすが8月といったところでしょうか。いきなり出鼻を挫かれます。前回との相違点といったら今日はとてもお天気が良いということ。ギラギラと照り付ける太陽は容赦なく肌をさし、湖面からの照り返しは目に痛い程でした。それならばという事でこの日は日陰を探してランガンです! 見知ったポイントを中心に速いテンポで探って行く事に決めました。 するとこれが大正解!? ほどなくグリーンバックの綺麗なレインボーが顔を出してくれました。この個体、私の数メートル先の目の前に浮かんでいたトンボを捕食、興奮を抑えながらキャストした美蝉(ビセン)を何の音も立てずに水中へと引きずり込んで行きました。その捕食の瞬間といったらほんともう最高で、間違いなく今期5本の指に入るであろうとても印象深いシーン(相手)となりました。

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そして迎えたam11:00。この日一番となるドラマ魚の登場です! 美蝉(ビセン)へのバイトの瞬間もはっきりと見えました。前回同様にロッドティップを高く掲げた状態で美蝉(ビセン)を小刻みに連続シェイク! それと同時にゆっくりとリーリングも行い、水面を羽をバタつかせて移動する溺れた蝉を演出(実際に水面に浮かぶ蝉は見られませんが)している最中での激しいバイトでした。釣り人の目測ほど当てにならないものはありませんが、70cmは優に超えていたかと思います。そしてこの魚がしっかりとフッキング、一気に沖へと向け走り出しました。しのげたのはせいぜい10秒くらいのものだったのでしょうか。10ポンドのフロロリーダーをぶった切って奴は行ってしまいました。 仮に時間を遡り、もう一度最初からやり直しする事が出来たとしても、あの魚だけはどうにも獲れる気がしません。相手はそんな魚でした。最後に私をあざ笑うかのように3回大きくジャンプしていった姿が目に焼き付いて離れませんでした。 その後もレインボーを追加するも、先程のショックがあまりに大きく、素直に喜ぶ事も出来ませんでした。出るのはため息ばかりです。

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そんな出来事があって、この後いつもなら尻つぼみの形で終わってしまうのが私のいつものパターンなのですが、この日は少しばかり展開が違いました。ディープエリアに差し掛かったタイミングで何気に行ったメタルミノーのジギングに対して鋭いアタリが! 最初はいつものレイクトラウトだろうと思っていたのですが、引きがレイクのそれとは異なります。もしかしてブラウン!? 一気に緊張が走りました。 特大レインボーに逃げられて、そして今度はブラウンにもまた逃げられて...。 こんな負の考えが頭を過ってしまった時はロクな結果とならないのが普通なのですが、なんとかネットインに成功する事が出来ました。 相手は雄?のブラウントラウト(61cm)。

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あの特大レインボーも獲れていたらと未だ悔やまれるところでしたが、さすがにそれは贅沢というもの。8月に於いても蝉パターンは十分に通用する(少なくともこの夏は)。この疑問が解消されただけでも十分です。しかもこんなブラウンのお土産まで頂けたのですから! この日のところはこれで良しとし、夕闇迫る中禅寺湖をあとにしました。

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〇 使用タックル ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb(MORRIS) ルアー : 美蝉(SMITH) ※ フックはシングルに換装       メタルミノー(SMITH) フック : 美蝉(ビセン)用        テイル側 シュアーフック Wトラウトタテアイ5B(SMITH)        ベリー側 シュアーフック Wトラウトタテアイ4B(SMITH)        ※ 共にバーブは潰してあります ネット : チェリーネット サツキ(SMITH)

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11 years ago

蝉ブラを求めて初夏の中禅寺湖へ 2013

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6月後半のある日、私は中禅寺湖に来ていました。朝一のおよそ3時間、いつもの釣りを展開するも魚からの反応は一切なし。日頃の寝不足も手伝ってか朝8時には湖畔でひとり爆睡しておりました。 2時間ほど寝ていたのでしょうか。急に降り出した雨音にふと目覚めると、同行者のスミス・スタッフさんが水辺でなにやら怪しげな行動をしています。

『さっき、蝉でブラウンが釣れましたよ!』 まぁ、時期的にそんなこともあるのだろうと座ったまま寝起きの頭でその姿をボーっと眺めます(=_=) ラインが水面を叩かない様にするための配慮でしょうか、ロッドティップを高く掲げて小刻みに連続シェイクを繰り返しています。そしてそれと同時にゆっくりとリーリングも行っており、どうやら水面で羽をバタつかせて移動する溺れた蝉を演出している様子です。そしてこれを眺めること数分ほど、突如水面が割れて難なく2匹目のブラウンを掛けているではないですか! (えっ、ウソでしょ!!) この様子を見て私の眠気も完全に吹き飛びました。 モノホンの蝉には何ら反応を示さないのに、彼が操る蝉にはガボガボと反応するその状況を見て、急遽 蝉セミナーを開催してもらいました。 蝉ルアーである美蝉(ビセン)をひとつ分けてもらい、半信半疑で教わったアクションを試しました...。すると美蝉(ビセン)の下からすーっと黄色い影が急速浮上、そのまま美蝉(ビセン)をパクリ! 残念ながらこれはミスバイトに終わりましたが、そのアクションの実力はその後直ぐに証明される事になりました。 ただひたすらに魚が来るのを待つだけという受け身のイメージの強かった蝉パターンの釣りでしたが、この日を境に考えがガラっと一変しました。 美蝉(ビセン)を使った蝉パターンの釣り! これはホント病みつきになりそうです。

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この日2匹目となるスミス・スタッフさんの釣果

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蝉セミナーを受けた直後の私にもレインボーが反応。ヤバイこれは楽しいぞ!

~ その約1週間後 ~ (このタイミングを逃したらきっと後はないぞ!) そんな行きたいという衝動をどうにも抑える事が出来ず、この日もまた中禅寺湖に来てしまいました。案の定の病みつきです(汗)! 夜半から降り続いていた雨も漸くあがり、雲間から時折太陽が顔を覗かせる様になったam8:00過ぎになって、魚の活性が上がり始めました。 行き摺りのフレッシュな個体なのでしょうか、進行方向のちょい先に美蝉(ビセン)を放り込んでやると、レインボーが勢い込んでやって来ては何の躊躇いもなくこれをバクついて行きました。きっと頭の中はもう蝉の事でいっぱいなのでしょうね!

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そして今回のメインターゲットであるブラウンですが、連日のようにアングラーから叩かれているらしく、レインボーの様には素直に反応してくれません。興味があって直ぐ近くまではやって来るのですが、ルアーを見切ってしまいハイさようなら。そこで見切られないよう美蝉(ビセン)を激しくバタつかせながら水面を移動させてやると、下からバクっ! 実際にこんな動きをしている蝉など見た事は無いのですが、スタッフさんの言う様に確かにこの動きは効果があるようです。

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夏至も過ぎ、春蝉の鳴き声も大分弱々しくなってきました。この釣りが成立するのもあと僅かなのかも知れません。

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〇 使用タックル

ロット : TLB-83DT ラグレス・ボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー:TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : 美蝉(ビセン) (SMITH) フック : スミスシュアーフック Wトラウトタテアイ 5B (SMITH)       ※ テイル側のみフックを換装。バーブは潰してあります ネット : チェリーネット サツキ (SMITH)

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11 years ago

ハイシーズンの中禅寺湖へ 2013

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春のワカサギ接岸に合わせて熱くなるトラウトのシャローゲーム! 楽しめるポイントと期間がある程度限られてくる事もあり、一か所のポイントに多くのアングラーが集中して、中々思い通りの釣りが出来ないなんて言うことがよくあります。そしてこの日も私はポイント難民...(涙)

こんなどうしようもない時は気持ちを切り換えて別のエリアへポイント移動です。 もともと急深の駆け上がりマニアを自称する私にとっては、シャローエリアに入る方がむしろ稀な事ですから、いつものやり慣れたポイントへ戻るだけの事です。そんな訳で今回は、6月初旬の中禅寺湖でいつものディープエリアでいつもの釣りを楽しんできました。

今回私が入ったポイントは足元から一気に急深の駆け上がりが続くドン深のエリア。シャローエリアの賑わいとは対照的に、目に見える範囲内の釣り人の数は私を含めて数名程度といった感じでした。そして数はとてもまばらでしたが、こちらでも接岸するワカサギの姿をちらほら見つけることが出来ました。 それならばと、まずはシャローエリアと同様にチェリーブラッドLL70Sで表層レンジから探りました。但し、今回は沖に向かってではなく、岸際から竿一本分くらいのラインを岸と並行となるようにトレースして探りを入れました。すると僅か数投目でいきなりのヒット! ですがこれはラインの弛みが大きく、有効なアワセを加えることが出来なかったため、フッキングの直後に直ぐに外れてしまいました。朝一にありがちなとても初歩的なミス。ジャンプした魚のシルエットがそれほど大きくなかったのがせめてもの救いでした。そしてそれ以降は沖の方へも探る範囲を広げてみましたが、期待に反して魚からのコンタクトはありませんでした。 そして次はいよいよディープレンジを探ります。使用したタックルはロッド:IBXX-87BSP インターボロンXX(別名、中禅寺湖ボトムフィッシングスペシャル)に PE 1.0号(16lb)の組み合わせ。ルアーはヘブンの16g で カラーは#4 GGG(G)メタリック・グリーンゴールドを使用しました。このカラーは私の中では当たり外れが大きいという認識があるのですが、もし当たった時には良い釣りが出来ることが多いので、ついつい試してみたくなるカラーなのでありました。 そしていざ男体山の方角へ向けて大遠投! 小口径のKガイドとPEラインとの相性は抜群です。何といっても糸抜けが非常にスムース。そしてこの事が影響しているのでしょうが、高い飛距離を毎回安定して投げることが出来ました。そして8.7ftという少し長めに感じるロッドレングスと、ブランクスの持つ強めのパワーが、深場でのヘビーウェイト・スプーンの操作をよりコンパクトに、より少ない力でコントロールする事を可能にしてくれました。釣り人はそのお陰で、遠くの魚が出す僅かなアタリに集中する事が出来るのでした。 (きたっ!) 着底はさせずに湖底を僅かに切るラインをリフト&フォールで丁寧に誘っている最中での明確なバイトでした。これは完全に後付けされたモノですが、魚に誘いを掛けている時のルアーの動き、そしてそれに喰らいつく魚の姿、さらにフッキング後に相手が見せる抵抗のようす等々。これら一連の動作がまるで実際に水中で見てきたかの様に頭の中で再現されました。それほど理想的なフッキングとやり取りだったと言うことです! 相手はやはりレイクトラウトでした。細かな斑点がやけに目立つ、いかにもディープエリアの魚らしい黒味がかった恰幅のいい個体でした。

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(上写真) ディープエリアで釣れたレイクトラウト

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(上写真) ヘブン 16g GGG(G)カラーにて

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(上写真) その後、同じポイントで釣れた色味の全く異なるレイクトラウト

そしてこの後も同じポイントを探り続けました。さすがハイシーズンと言ったところでしょうか、静かにウェーディングをしていると、ほんの数メートル先の目の前をレイクトラウトやレインボーなどがウロウロウロウロと行ったり来たりを繰り返しています。私の腕ではあまり釣れる気はしませんでしたが、ここでルアーをフローティングミノーのパニッシュ85Fに付け替え、慣れないミノーイングに挑戦してみました。同じミノーでもリップレスミノーを使ったただ巻きならばそれなりの自信はあるのですが、相手が使い慣れないリップ付きのミノーとなると話はまったく別でした。 ここで前回ご一緒させてもらったスミス・スタッフさんが行っていたミノー操作を思い返しました。 (確かこんな感じだったよなぁ...) グリッ...グリッ...グリグリッ...。彼が何度も魚を掛けていたあの動きを真似しようとすればするほど、何かこうとても嘘臭いアクションになっている事が自分でもよく分かりました。ですがこんなアクションでも続けてみるものですね。注視していた水面が一瞬盛り上がったと思った次の瞬間、握りしめていたロッドにえも言われぬ心地よい感触が伝わって来ました。(やった!!) まさかこんなにも早く自分の操るミノーに喰ってくるなんて思いもしませんでした。あまりに突然の出来事でかなり動揺しましたが、それでも何とか無事にランディングに成功! 相手は少し茶色味がかった中々良いサイズのレイクトラウトでした。

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(上写真) 表層のミノーイングで出たレイクトラウト

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(上写真) パニッシュ85F(キャンベルオリカラ)にて

はやくも時刻はお昼少し前。この時間になっても相変わらず目の前には何匹ものトラウトたちの姿を確認する事が出来ました。もしこのまま釣りを続けていたら、いったいこの後どうなってただろう?と妄想は大きく膨らみましたが、この日は残念ながらここでストップフィッシング。後ろ髪を引かれる思いで水辺をあとにしたのでした。

〇 使用タックル

<タックル①> ロッド : IBXX-87BSP インターボロンXX(ボトムフィッシングスペシャル) (SMITH) リール : 13 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 12lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : ヘブン 16g (SMITH)       メタルミノー (SMITH) フック : シュアーフック Wトラウト 7G、8G (SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : チェリーネット・サツキ (SMITH)

<タックル②> ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : パニッシュ85F(キャンベルオリカラ) (SMITH)       チェリーブラッドLL70S (SMITH)       ※ シングル・バーブレスフックに換装。テイル側に1本のみ       トラウティンサージャー 6cm (SMITH) フック : シュアーフック       チェリーブラッドLL70S用 Wトラウトタテアイ 6B (SMITH)       トラウティンサージャー用 Wトラウトタテアイ 5B (SMITH)       ※ どちらもバーブは潰してあります ネット : チェリーネット・サツキ (SMITH)


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13 years ago

中禅寺湖釣行 -20120527-

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 今回は未だヒメマスが好調だとの情報を聞きつけ、5月末の中禅寺湖に出掛けてきました。専ら山側での釣りを楽しむ機会の多かった私にとって、ヒメマスの釣りシーズンと言ったら、解禁~5月初旬ぐらい迄のごく短い期間。さらに釣れる時間帯も朝一から午前7:00くらい迄とあっという間で、日中は難しくなるからと比較的釣り易いレイクトラウト狙いの釣りにシフトしたりするのが私の中での常でした。

ところが今年の国道側では、もう直ぐ6月を迎えようというのに未だヒメマスが好調で、いわゆる ”祭り” と呼ばれる状態が続いていました。最盛期には日中だろうがドピーカンだろうが魚っ気が常に感じられ、自身の釣りの腕が上がったんじゃないか? と勘違いする程にとにかく良く釣れました。私が知らないだけで国道側ではごく当たり前の例年通りの出来事なのかも知れませんが、私にとってはかなり衝撃的な出来事でした。

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この日入ったポイントは釣り可能エリアのほぼ中間地点。先行者の居ない場所を探し回ってようやく辿り着いたポイントでした。 そこは湖底図の示すところによると見渡す限りの遠浅の地形が続いている様子。実際に探ってみた感じでも、非常に傾斜の緩い地形が続いており、私の大好きな急深のカケアガリは射程圏内の遥か向こうといった感じでした。 もしこんな遠浅の地形で積極的に湖底付近を探ろうものなら、ラインが岩に擦れて直ぐに高切れしてしまうのはきっと間違いないでしょう。全てPEラインで構成されている私のタックルでは怖くてとても手が出せるようなポイントではありませんでした。 このように遠浅エリアの表~中層域を中心に探る機会が多くなった今年の中禅寺湖に於いて、私が使用するルアーも必然的にこれらレンジを効率的に探れるものが中心となって行きました。 スミス製品の中には、これら条件を満たすルアーがいくつかありますが、この日も真っ先に頭に浮かんだルアーはやはりトラウティンサージャーでした。 遠浅或いはどん深などのエリアを問わず、シーズン初期のヒメマスやホンマス狙いのキャスティングゲームでは必ずと言っていいほど出番の多いルアーとなっています。 今現在、トラウティンサージャーにはサイズやウエイトの違いで4種類のラインナップが用意されていますが、その中で私が最も使用しているのは 6cm(7g)と8cm(13g)の2種類となっています。 朝一など、とりあえず状況を探りたいといった場合にはまずは6cmサイズを選択しますが、広範囲を手返し良く探りたい、或いは向かい風が強くて6cmではキャストが難しいといった場面に於いては8cmサイズをそれぞれ使い分けるようにしています。 この日は周囲に3~5cm程のワカサギの姿を沢山目にすることが出来たため、迷うことなく6cmサイズからスタートすることにしました。

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キャスト後は糸フケを取って出来るだけラインが一直線となるようにメンディング作業を行いました。強風下ではなかなか思うようには行きませんが、これをしっかりやっておかないといざという時に貴重なバイトをものにすることが出来なくなってしまいます。 これを手早く済ませたら、次はラインテンションを保ったまま 1・2・3・・・・とカウントを刻みました。 このテンションフォールに於いてトラウティンサージャーは小刻みなバイブレーション・アクションを繰り返しながら水平姿勢でゆっくりと沈下してゆきます。これが特にヒメマスに対しては強烈にアピールしているものと感じています。 そして前回もそうでしたが、この日もまずはカウント10のレンジから様子を探ってみることにしました。魚の活性が高い場合などはこのフォールの際にも喰ってくる事があるため、念のためラインの動きにも気を配るようにしています。そして必要な数をカウントしたら、次はリーリングを開始します。 巻きスピードは状況により色々と変えるようにしていますが、私の中ではスタンダードとなる凡そ1~2回転/秒(2500番ノーマルギアのスピニング使用)というスピードから始めることにしました。 極力一定の巻きスピードで10回ハンドルを回したら、リーリングする手を止めてテンションフォールでカウント3~5を刻みます(これで1セット)。この後はこの巻いては止めてをただひたすらに繰り返してルアーが竿先の視界に入ってくるまで丁寧にやり切るようにしています。 もし、ルアー回収の際にフックに藻が掛かってきたり、或いは明らかに湖底を擦ってしまっているなと感じた場合には、探っているレンジが少し深すぎるのかも知れません。根掛かりによるルアーロストは絶対に避けたいですので、フォール時のカウント数を調整するか、或いはルアーサイズ(ウエイト)を変更するなどして対応するようにしています。 もちろん、これら内容は私の中でのごく標準的な探り方の一例であって、釣り方を限定するようなものではありません。ハンドルの巻き回数を減らして、途中もっと頻繁にフォールを挟んだりすることもあれば、逆に途中でまったくフォールを挟まないただ巻きのみなんて事も度々あります。これは巻きスピードに関しても同様で、とにかく固定観念にとらわれずにその時の魚の状況に合わせて臨機応変に対応するように心掛けています。

前回同様、この日も多くのヒメマスたちが岸寄りしているらしく、am9:00の釣り開始の直後から直ぐに反応がありました。トラウティンサージャーは引き抵抗が大変小さなルアーなだけにアタリは非常に明確でした。手元に伝わって来る時のあの『ゴンッ!』という感触は何度味わってもほんと良いものです! しかし最初の首振りの直後にまさかのポロリ。その日の釣果を占う意味でとても大事な最初の一匹。単に験を担いでいるだけですが、いきなりテンションがダダ落ちです。その後もまた直ぐにヒメマスとおぼしき魚が針掛かりするのですが、すんでのところでまたもやポロリ。 そしてこの後も私のポロリ病は治まることなく、あろうことかまさかの6連続ポロリを記録してしまいました。 これが往年の人気TV番組ならお父さんたちはもう大喜び!といったところなのでしょうが、こちらのポロリはただただ精神を削るだけでした。 結局、この日私が最初の魚を手にすることが出来たのは、釣り開始から2時間以上が経過してからの事でした。あれだけの数の魚を掛けているというのに、このストレスとこの疲労感はいったいなんでしょう!? ヒメマス釣りでバラシはつきものとは言いますが、さすがにこの日はひどすぎました。 その後、フックサイズによるものなのか?今ひとつその理由はよく分かりませんが、何気に行ったトラウティンサージャーのサイズアップ(6cm → 8cmへ変更)が奏功するかたちで午後のバラシは激減しました。 釣りは本当に奥が深く、いつまで経っても興味が尽きないものですね!

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このレポートを書いている6月下旬に於いてヒメマス祭りは既に終了。国道側はまさに祭りのあとの静けさといった感じとなっています。 このため今シーズンはさすがにもう厳しいですが、来シーズン『岸からヒメマスが釣れ始めたよ!』といった情報が入ったら、ぜひトラウティンサージャー数個を携えて現地へと足を運んでみて下さい。 (こんな小さな引き抵抗のルアーで本当に釣れるのか?) 最初の一匹を手にするまではそんな不安で気持ちが大きく揺らぐかも知れませんが(実際、私がそうでした)、そこはぐっと堪えて諦めずにキャストし続けてみて下さい。きっと記憶に残る素晴らしい一匹に出会えると思いますから。

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〇 使用タックル

ロッド : TLB-83DT ラグレス・ボロン(SMITH) リール : 10 CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 8lb(MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2(SMITH) ルアー : トラウティンサージャー 6cm、8cm(SMITH)       チェリーブラッドLL70S(SMITH)       ※ シングルフックに換装。テイル側に1本のみ フック : シュアーフック Wトラウトタテアイ 6G(SMITH)       ※ バーブは潰してあります

13 years ago

中禅寺湖釣行 -20120512-

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 2012年 春、例年とは少し違ったかたちで中禅寺湖が釣りの季節を迎えました。未だかつて誰も経験したことの無い大きな問題に対して、今は何もかもが手探りの状態。色々な立場の人たちの意見を集め 試行錯誤を繰り返しながら、この湖での釣りが少しでも良い方向に進んで行ってくれる事を切に願います。

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今シーズンの中禅寺湖は国道側でのみ岸釣りの遊漁が認められました。これまで山側での釣りを楽しむ機会の多かった私にとって、国道側はどこも馴染みの薄いポイントばかり。そんな私でも知っているような大場所のポイントは当然の如く朝一から満員御礼といった状態。とりあえずは入れそうなポイントを探してしばらく歩き回る事にしました。

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今年は夏の電力不足に備えて?いるのか、例年のこの時期としては有り得ないほどに湖は超満水状態でした。このため ただでさえ遠浅の地形の多い国道側のポイントは何処も湖岸線が大きく後退してしまっており、探りたいブレイクラインは手の届かない遥か沖の方へと行ってしまいました。 もうここまでくるとほんと魚が岸寄りしてくれる事を祈るしかありません。

 この日 まず最初に手に取ったルアーはトラウティンサージャーの6cmでした。例年 4~5月中旬くらいまでのいわゆる解禁初期の時期に、岸寄りしたヒメマスやホンマスを狙うのに私が最も多用しているルアーのひとつになります。 湖の表層水温が4~7℃といったかなりの低温で推移するこの時期、彼ら冷水性の魚たちは(特にヒメマスは)想像を超えるようなド表層を群れで回遊している事が多いようです。しかもこの回遊が岸からのキャスティングで十分狙える範囲内まで近づいて来る事があるというのですから、私のような岸釣り愛好家にとっては、まさに釣り欲が最もかき立てられる季節であります。

am9:00の釣り開始時刻までの間、湖面をしばらく眺めていましたが、魚が岸寄りしているような様子はまったく感じられませんでした。 一抹の不安が残りますが当初の予定通りにトラウティンサージャー6cmを使って、まずは表層付近から探ることにしました。 ルアー着水後は糸ふけを取り、ラインテンションを保ったままカウントを刻みました。トラウティンサージャーはテンションフォールでは小刻みなバイブレーションアクションを続けながら水平姿勢でゆっくりと沈下してゆきます。これがトラウティンサージャーの特徴であり最大の持ち味です! キラキラと明滅しながらゆっくりと沈下してゆくこの姿が、魚たちを強烈に惹きつけるものと思っています。

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魚の泳層がまったく分からないため、とりあえずはカウント10からスタートする事にしました。時折このフォールの際にもバイトしてくることがあるため、念のためラインの動きにも気を配りました。 カウントダウンで必要な数を数えたら、次はリーリングをスタート。巻きスピードは状況により色々と変えるようにしていますが、とりあえずは私の中でのスタンダードである、およそ1回転/2秒(2500番ノーマルギアのスピニングリールを使用)の巻きスピードから始めることにしました。 極力一定の巻きスピードで10回ハンドルを回したら、リーリングする手を止めテンションフォールでカウント3~5を刻みました(これで1セット)。 この後は再びハンドルを10回巻いた後にカウント3~5でテンションフォール。その後 また巻いてはフォールの繰り返しで、ルアーが竿先の視界に入ってくるまで丁寧にやり切るようにしました。 ですが今回入ったような遠浅の地形では、上記の操作を手前までしっかり行ってしまうと、ルアーが手前の岩などの間に挟まってしまい まさかの根掛かり!なんて事にもなり兼ねませんので地形によっては手前は捨てるなどの状況判断が必要となってきます。 決して安くはないルアー、しかもそれが大変思い入れのあるルアーであったりしたら、ロストのショックはきっと計り知れないものになるでしょう。愛してやまないフィールドを汚さないという観点からもあまり無理な探り方はしない方がよいと思います。

釣り開始からおよそ1時間が経過しました。途中 (おやっ!?)と思わせるような違和感を感じた場面もありましたが、突然のことで体が反応出来ずに結局フッキングまで持ち込む事は出来ませんでした。 ここで向かい風が若干強くなってきた事と、ルアーのアピール度を増したいという思いから、トラウティンサージャーを 6cmから8cmへとサイズアップを試みました。 たまたまいいタイミングで魚が廻って来ただけなのかも知れませんが、この後 ルアーのサイズアップが奏功する形で短時間のうちに複数匹の魚を手にする事が出来ました。

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どんな状況にあろうともこんな美しい魚たちを育む中禅寺湖はやはり素晴らしい! 今回の釣行を通してこのことを改めて実感しました。

13 years ago

レイクトラウトを求めて初秋の中禅寺湖へ 2011

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この日はスミス・スタッフのお二人に同行させて頂いての釣行でした。話によるとなにやら来シーズンに向けた取り組みの一環としてどうしてもこの湖を訪れる必要があったということ。春先ならまだしも、まだ暑い最中のこの時期に何故!? と最初聞いた時には驚きましたが、話の内容からモノ作りに対する熱い想いが伝わって来ます。(そういう無茶なこと私も嫌いな方ではありません!)ということで、当日は見学も兼ねてご一緒させて頂きました。

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前回、私がこの湖を訪れたのは7月あたまのこと。表層水温が高くなり始める時期での釣行で、釣れるサイズが小型ばかりとなってしまったため、しばらく釣行は見送っていたといった具合でした。そしてそれから一ヶ月半が過ぎようとしていたこの日、表層水温は19℃(朝一)とほぼ例年通りの良い感じの水温にまで下がっていました。 目の前には沢山のトローリング船の姿を確認する事が出来ました。しかも俄かに船上がホンマス?の釣果で賑わっている様子。これはもしかすると良い日に当たったのかも知れない!大きな期待感を胸に山側での釣りを開始しました。 しばらくの間、シンキングペンシルミノーであるチェリーブラッドLL70Sを使って表層域を探りましたが、魚っ気はまったくありませんでした。昨年はこんな時期でもそれなりの反応はあったのに、今年は何故かあたりません。 そんな中、目の前を行き交うトローリング船から8色や10色など、けっこうな深さからアタリがあるとの会話が聞こえてきました。それならばと言う事で、ここでルアーをトラウティンサージャーSHの8cmへと変更。中層域を中心にその前後も探っていったのですが、残念ながらこちらにも反応はありませんでした。 こんな感じでひとり周囲の情報に振り回されていた私でしたが、スミス・スタッフさんたちはこんな私を尻目にいつの間にか釣果を上げていました。 魚種はレイクトラウト。湖底付近をヘブン13gの定番カラーであるGPPで探っていたところ直ぐに反応がかえってきたとの事でした。この湖での経験は私の方がずっと長いのに、今回も先を越されてしまいほんと悔しい限りです(笑)。

この釣果を機に、私も同じくヘブン16gを使っての釣りに変更しました。基本的な探り方はフリーフォールでボトムをとった後は、湖底或いは中層域付近をリフト&フォールで丁寧に探っていくというごくありふれたものでした。但し根掛りを避けるために最初の一回目以外はルアーをフォールさせても再び湖底を取り直す事はせず、着底前にはリフト(ロッドを使ってのしゃくり上げ、或いはロッド位置固定でのリーリングなど)してしまう様にしています。もちろん根掛かりリスクの高いファーストブレイク直下のカケアガリに対しては探ることは一切せず、早巻きして一気にルアーを回収するようにしました(ブレイクに魚が着いているのは分かっているのですが、そこは我慢ガマン!!)。 そしてほどなくして私にも魚からの反応が返ってきました。魚種はやはりレイクトラウト。サイズは前回訪れた際にしばらく釣行は見送ろうと決意させたものと同じ小型のレイクトラウトでした。 (期待してたんだけど、状況はまだ変わっていないのか...。) 禁漁まで残された日数はあと僅かなだけに、今年はもうビッグトラウトとの出会いは叶わないだろう...、そう思った瞬間でした。

バラシなども含めて、その後も誰かしらのロッドが曲がりましたが、釣れてくるのは相変わらずの小型ばかりでした。そしてそんな半ば諦めムードが漂うなか、話をしながら釣りをしていたスタッフさんのロッドが何ものかを捕らえました。ロッドの曲がり具合からして、これまでのサイズより大きいことは誰の目にも明らかでした。相手はレイクトラウト(59)。とても体高がありデップリとした個体であったため、そのサイズ以上にとても大きく感じられた一匹でした。

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そうそう、これこそ私が待ち望んでいたサイズです!例年ならばこれでもまだ物足りないサイズですが、今までの状況を考えたら十分に嬉しい一匹です。9月に入ってからの水温低下により、もしかすると大型が岸寄り出来るようになって来たのかも知れません。私にとってこのスタッフさんの釣果はそれを期待させるに十分な大変価値のある一匹でした。

~ その翌週 ~ そしてその翌週。この日はもちろん、大型が岸寄りしている事を期待しての釣行でした。そしてこの期待を後押しするかのように朝一の表層水温は18℃まで下がっていました。湖流も程よく効いていて釣れそうな気配が漂っています。湖尻から昇る朝日を合図に今シーズン最後となる中禅寺湖の釣りを開始しました。

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ワカサギの稚魚でしょうか、2~3cm程の小さな個体が何百匹という群れになって餌を啄みながら水面下を行ったり来たりを繰り返しています。そしていつもの様にこの光景に見入っていると、突如 群れの後方から大きな黒い影が現れ、私の直ぐ目の前を悠然と泳ぎ去って行きました。 (えっ!......) あまりの突然の出来事に息をするのも忘れてしまいます。 相手は明らかにレインボートラウト!彼の背後にあった岩や倒木などと比較してもサイズは優に70cmはあろうかといった巨大なレインボーでした。このような光景は静かにウェーディングしていると目にする事はそれほど珍しいことではありません。ですがそれはせいぜい7月初旬くらい迄のことで、この時期にあれほど大きなトラウトを目撃したのは今回が初めてでした。さすが高水温に強いと言われるレインボーといったところでしょうか。この個体、この後何度か行き来を繰り返した後に、小魚の群れを追って深みへと姿を消して行きました。 こんな光景も来年までしばらく見納め。それを想うとなんだか寂しくなってきてしまいます。秋を感じさせる高い空を仰ぎながらそんな感傷に浸っていると、この日最初となるアタリがやって来ました。 逆光の中、あがって来た魚はレイクトラウト(74)。ヘブン16gを使った中層域でのリフト&フォールの後、カケアガリに沿ってリーリングしている最中でのアタリでした。決して油断できないこんな魚とのやり取りは本当に久しぶりのこと。諦めずにこの湖にやって来ていて良かったと心の底から思えた瞬間でした。

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そしてこの日はこれだけでは終わりませんでした。そのあまりにも出来過ぎな状況に、この後自分はどうにかなってしまうのではないかと、本当に不安に駆られる程でした。 時刻はam9:30少し前。遠投したトラウティンサージャーSH 8cmで先ずは底をとり、リフト&フォールで2~3回誘った後でのテンションフォールで相手は喰ってきました。それはまさにこの時期ならではといったとても明確なアタリで、私のテンションを一気に上げてくれました。ロッド、ラグレスボロンが目の前の手元近くから曲がっています。さらにドラグも鳴り止みません。(これはちょっとマズイかも...) 先程の個体が常に全体重を下に下に向けて抵抗するタイプであったのに対して、この個体は常に横に横に向って走り抵抗を続けるタイプの相手でした。その引きたるや先程の個体を遥かに凌ぐとても強烈なもの。ちょっとでも気を抜こうものならば、直ぐに根に潜られてしまうのではないかとほんと気が気でなりませんでした。一進一退のやり取りがしばらく続きました。そして... 『やったぁ-!』 無事ネットに納まった相手は75cmのレイクトラウトでした。残り10m程となった時に、存在は知っていたブレイク手前の水中倒木に巻かれてしまい、一時は完全にラインテンションを失った場面もありました。ですが強い願いが通じたのでしょう、魚自らがそこから抜け出し、なんとか取り込みに成功する事が出来ました。枝に擦れてショックリーダーはもうザラザラでした。リーダーがあともう少し短かったらと思うとほんとぞっとします。極度の緊張から解き放たれたためか、手の震えが止まりませんでした。

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それにしてもなんていう引きでしょうか!この引きなら間違いなく80cmを超える個体だと確信していたのですが、思いのほか伸びませんでした。 以前、レイクトラウトの70cm台と80cm台の引きはまるっきり別物だ!といった話を聞いたことがあります。いったいそれはどれ程のものなのか!? 未だ生々しいやり取りの感触が残るなか、この事を想像して再び鼓動が速まりました。

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さいごはメタルジグにヒメマスが出てくれました

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この湖でこんな婚姻色の出た個体を釣ったのは初めてでした

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今シーズンも沢山の思い出をありがとう!

〇 使用タックル

<タックル①> ロッド : TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: OUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : トラウティンサージャーSH 8cm (SMITH)       メタルジグ 16g フック : スミス・シュアーフック Wトラウトタテアイ 7G (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

<タックル②> ロッド : TRBX-SS78M インターボロンX (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 6lb (MORRIS) ルアー : チェリーブラッドLL70S 7.7g (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

<タックル③> ロッド : TRBX-SS83SD インターボロンX (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) スナップ: クイック ロック スナップ #2 (SMITH) ルアー : バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)       ヘブン 16g (SMITH) フック : スミス・シュアーフック Wトラウト 8G (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)


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13 years ago

中禅寺湖釣行 -20110618-

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この日向かった先はまたも山側のポイント。『今日こそは国道側へ!』との意気込みでいつもより早い時間に自宅を出てきたのですが、 国道側の路肩は相変わらずの車だらけ。入れそうなスペースは全く無かったため、仕方なく此方へと逃げてきた次第でした。

それにしても今年の中禅寺湖の人気には凄いものがあります。今年はこの湖の好調が伝えられているのに加えて、この上にある湯の湖の釣りが一時休止を強いられているせいで(6月25日~再開しました)、釣り人が集中したものと思われますがこの日も兎に角凄い人出でした。

およそ1ヶ月振りに訪れた湖畔はすっかり様変わりしていました。芽吹きはじめたばかりであった筈の木々は青々と生い茂り、まるで初夏を思わせるような勢いです。湖の水位も30cm近く上昇したらしく、湖岸線は大きく後退、昼寝用にと考えていたスペースはすっかり水の中でした。そして前回釣行時に見られた沢山のワカサギ。こちらもいまだ健在でしたがよく見ると少しサイズが小さめでどこか違和感を感じます。お腹に卵を抱えている様子もなく、かといって産卵後の弱りきった個体とも思えません。元気良く泳ぎ回るその姿は1ヶ月前に見たものとは明らかに違った個体でした。おそらく彼らは1年魚、来春の生後2年目にして産卵に参加する個体だと思われます。これまでの過去5年間、この湖でこんなに多くのワカサギを目にした年はありませんでした。この調子ならまた来年も多くのワカサギたちの姿を目にする事が出来るのではないでしょうか。 

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(上写真) 凡そ1ヶ月振りに訪れた湖畔はすっかり様変わりしていました 

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(上写真) 岸際は至るところワカサギだらけ 

夏至まではあともう僅か。夜明けの時刻が確実に早くなっている事を実感しながら釣りを開始しました。最初に結んだルアー はハルゼミルアー。当初の予定では使うつもりは無かったのですが、せっかく山側に来たのだからと朝一だけでも試してみる気になりました。ところが釣りを開始するや否や、突然の大雨! 湖面を激しく叩きつける大粒の雨に自身の蝉ルアーがどこにあるのかさえ見分けがつきません。さすがにこの状況ではトップに出るとも思えず、早々にスプーンの釣りに切り替えました。 ここで選んだルアーはヘブン16g、カラーはGPP(G)。このカラー、大変人気のカラーであるらしくショップさんではいつも欠品状態。入手がなかなか困難なカラーでしたが、先日偶然に見つけることが出来ました。パールホワイト(裏はゴールド)に鮮やかなピンク色を施したこのカラーは人の目を強く惹きつけますが、魚に対しても抜群の効果を発揮してくれます。朝一のローライトしかも今日の様な曇天雨交じりのお天気の中ではまさにうってつけで、同じような状況のなか過去に何度も良い思いをさせてもらってきた大変思い入れのあるカラーです。 このように私にとっては非常に相性の良いカラーだといった事もあり、釣れる気十分、自信満々に湖底付近を探っているとすぐに明確な反応が返ってきました。湖底を僅かにきるギリギリのラインを、リフト&フォールで丁寧に誘い、その後に行ったリーリングの開始直後に相手は喰ってきました。 (きたっ!!) 誘いや食わせの間などまさに絵に描いたような釣れ方に気持も大いに盛り上が ります。ですが残念なことに、その後数十秒も経たないうちにフッ!とラインテンションが無くなってしまいました。独特の首振りや鈍重な引きの様子などからして相手はおそらくレイクトラウト。そんなに大きな個体とは思えませんが、ひょっとしたら...と思うと悔しさが込み上げて来ました。  そしてそれから数十分後、この日2度目となるアタリがやってきましたが、ものの10秒も経たないうちに此方もフックオフしてしまいました。針先を見ても何らおかしなところは見当たらないためなんとも納得がゆきません。まだ釣りを開始したばかりでしたが、私の脳裏には早くも 『ノーフィッシュ』という文字がちらつき始めていました。 この日は1か所に長くは留まらずに次々とポイントを移動して行きました。あまり馴染みがなく(水中の)地形の様子が分らないポイントでは根掛かりを避けるために表~中層域のみをトラウティンサージャー8cmで手返しよく探りました。そして底質や地形など良く見知ったポイントでは湖底も含めて丹念に探って行きました。 そして激しい雨も降り止み、湖面がようやく静けさを取り戻したタイミングで、待ちに待った魚からの反応がかえってきました。相手はホンマス(41cm)。今回はちょっと深目の水深5mくらいの中層レンジから巻き始めたトラウティンサージャー8cmのリーリング&フォールで喰ってきてくれました。 私は今回このホンマス釣果をもたらしてくれたトラウティンサージャー(HMカラー)を購入してから実に5年以上も使い続けていま す。その使用頻度を物語るように塗装は背面と頭の部分だけを残してあとはほとんどありません。仮にヤフオクに出品したとしても おそらく買い手はつかない、それくらいの状態です。ですがなぜかこれが良く釣れるのです。良く釣れるといっても数が沢山釣れる訳ではなく、(どうしても一匹欲しい!)そんな最終手段的状況の中で使うと高い確率で良い結果が返ってくるというものでした。

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(上写真) トラウティンサージャー8cmの中層トレースに出たホンマス 

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(上写真) 塗装はもうほとんどありませんがなぜかこれがよく釣れます 

この何だか分からないけど良く釣れる!ということに気付き始めた頃は、世間でもよく聞かれる(塗装がハゲかけのスプーンは良くつれる!)と似たような類の現象だと思っていました。そしてこれを確かめるため、過去に何度か新品の同じカラーを使って釣り比べをした事があるのですが、釣れたのはやはりハゲかけの方でした。(ああ、ほんとうのことなんだ!) ですが最近、さらに劣化の進んだこのルアーを目にして思うのですが、釣れる本当の理由はそれではなく、これなら絶対に釣れるだろうというその『想い』がきっとそうさせているのだろうと強く思うようになりました。 釣果を大きく左右するもののひとつに集中力があげられます。『これは釣れる!』という強い想いは集中力そのものですから、きっと良い結果に繋がる事も多いのでしょう。そして釣れたとなれば、必然的にそのルアーの出番はどんどん増えてゆく筈で、結果としてルアー(塗装)はボロボロに...。 実際、(塗装がハゲかけのルアーは良くつれる!) という事もあるのでしょうが、(良く釣れるから塗装がハゲる!) 今の私にはこちらの方が何かしっくりくるような気がしています。

時折、雲間から太陽が顔を覗かせるような天気のなか、西へ向かってポイ ントを転々として行きました。雨が上ってからあちこちでライズが見られるよ うになり、湖面が俄かに活気づいています。そんな中、突然 岬の向こう側から聞こえてきた『ガボッ』という派手な水音に誘われて息をひそめて出向いていったところ、その正体はなんと水鳥のダイビングでした(笑)。こんな感じでそれらしい雰囲気を持った場所では湖面に蝉ルアーを浮かべて、それらしい事をしては見たのですが、残念ながら私にはまったく反応はありませんでした。

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(上写真) それらしい雰囲気はあるのですが反応はなし...。

それからさらに進んで行くと見慣れたスプーニングのポイントに差し掛かりました。勝手知ったるそのポイントには水辺に3つものイケスが残されていました。原形をしっかり留めていたことから、つい最近少なくとも3匹以上の釣果が上がっていた事が窺えました。それならばと、朝一と同様にヘブン16gを使ってディープレンジをリフト&フォールで探りました。 直ぐに良い反応が得られるのではないかと期待したのですが、そう甘くはありませんでした。朝の貴重な時合いも残すところあと僅か。今日はあまり一ヶ所に長居し過ぎても良いことはないだろうとの判断から移動を決意。移動前に最後に数投、ルアーチェンジして急深の駆け上がりをリーリングで探りました。ルアーの種類は違えど、先程まで何度も探っていたポイントです。ルアーの動きやトレースコースが変わった事により捕食のスイッチが入ったのか! 或いは、うまい具合にフレッシュな個体が入ってきてくれたのか!は分かりませんが、リーリングのかなり後半に突如何者かがルアーを引っ手繰ってゆきました。引きの様子からしてあの魚に間違いありません。今度こそは絶対にばらすまい。キャッチ出来ることだけを信じて祈るような気持ちでやり取りを行いました。そして...。 (ありがとう!) なんとか無事にネットに収まった相手はやはりレイクトラウト(66cm)でした。体の色がとても濃くどこか居着きを思わせるような個体でした。 

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(上写真) レイクトラウト 66cm (バッハスペシャルJPV 18g SBLPカラーにて)

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(上写真) 掛け上がりのステディーリトリーブで喰ってきました

その日の午後は先輩フライマンさんと合流して、国道側へと向かいました。結果から言ってしまえばノーフィッシュ! 途中、晴れ渡った湖面が急に濃い霧に包まれた際にほんの一瞬だけ魚っ気を感じたタイミングはあったのですが、結局なにも起こることはありませんでした。ですが、刻々と表情を変えてゆく霧と光の作り出す大パノラマを見ているだけで、気分は十分に満ち足りていました。こんな素晴らしい景色に出会えるのも、水辺に長く立つ釣り人ならではの特権でしょうね。

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(上写真) 急に霧が立ち込め、幻想的な雰囲気が辺りを包みました

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(上写真) たとえ釣果がなくとも、こんな景色が見られただけで満足でした

~ その翌週 ~  スミス・スタッフさんをお誘いし、先週とほぼ同じコースを辿って各ポイントを探って行きました。昨夜は月齢が16前後と月明かりがとても明るい夜、こんな日の翌朝はあまり良い思いをしたことが無かったため、開始前から不安が募りました。 そしてその不安は的中!先週、雨上がり後にあれだけ見られたライズやボイルはまったくの皆無で、さらにお昼過ぎからは大雨に見舞われる など、この日我々は散々な目にあいました。ですがスタッフさんのアドバイスに助けられたと言って良いでしょう。ボウズだけはなんとか免れることができ、日没後に我々は家路へとつきました。

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(上写真) レイクトラウト 57cm (ヘブン 16g GPP(G)カラーにて)

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(上写真) スタッフOさんのアドバイスにはいつも助けられてます 

そう、最初は本当に帰るつもりだったのです。ですがこの日の釣りがあまりにも納得がいかなかったのと、駐車場で一眠りしたら思いの外、体力が回復してしまったという事もあり、私だけあともう1日 山側を探り直して見ることにしました。 そして明けて翌朝、前日にも入った気になるポイントへと一目散に向かいました。この日は端からレイクトラウト狙い!  私にとってはこの時期ならではの探り方である、スプーン(バッハスペシャル・ジャパンバージョン)を使った湖底からの巻き上げ(リーリング)でカケアガリを舐めるようなイメージで探って行きました(この探り方、私は根掛かりを避けるため、地形を熟知したポイントでしか行いません)。  am7:00前には小型ですがなんとかレイクトラウトを手中に収める事が出来ました。そしてさらなる大物をと、ポイント移動を繰り返しながら手を変え品を変えて色々なアプローチで探っていると、ついに出ました。トラウティンサージャー8cm に対する反応です。 水深15mほどのポイントに対して、凡そ10mを目標にテンションフォールでカウントを刻んでいたところ、いきなりラインが走ったものだからとても驚きました。 相手はレイクトラウト 70cm。この個体、これまで相手にしてきたレイクトラウトの中では一二を争う引きの強さで、とてもハラハラさせられました。 今回使用したロッドのラグレス・ボロン(TLB-83DT)。この製品の 『超大型トラウト専用ロッド』という謳い文句に、これまでずっと申し訳なさの様なものを感じていたのですが、やっとこれに相応しいサイズの相手とやり取りをする事が出来ました。その意味でも喜びはひとしお、大変に思い出深い一匹となりました。

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(上写真) レイクトラウト 70cm。やっとこの竿に相応しいサイズが釣れました 

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(上写真) トラウティンサージャー 8cm(レーザーパール) のテンションフォ ール(小ピッチでのバイブレーションアクション)で喰ってきました

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(上写真) もうすっかり夏の景色です

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(上写真) 今シーズンも残すところあと数ヶ月。さらなるサイズアップを目指して、あと少しだけ足を運んでみたいと思います 

〇 使用タックル <タックル①> ロッド : TLB-83DT ラグレスボロン (SMITH) リール : 10 CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(12lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー : TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 8lb (MORRIS) ルアー : トラウティンサージャー 8cm (SMITH) フック : シュアーフック Wトラウトタテアイ6G、7G (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)   <タックル②> ロッド : TRBX-SS83SD  インターボロンX  (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー : TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : ヘブン 16g (SMITH)         バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH) フック : シュアーフック Wトラウト8G (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

<タックル③> ロッド : TRBX-SS78M  インターボロンX  (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : VARIVAS ガノア フィネスアプローチ 6lb (MORRIS) ルアー : 蝉ルアー(ハンドメイド) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

14 years ago

中禅寺湖釣行 -20110510-

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 今回は5月初旬の中禅寺湖に出掛けて来ました。情報によると解禁以来好調であったヒメマスやホンマスが未だ釣れ続けているとのこと。しかも今年は例年になくワカサギの数が多いという事で、これを飽食したと思われる体高のあるホンマスが数多く見受けられるとの事でした。もういやがうえにも期待が膨らみます!

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 今回のような湖での回遊魚狙いの場合、私が真っ先に思い浮かべるルアーはやはりトラウティンサージャー! 中禅寺湖でのヒメマスやホンマス狙いに対しても抜群の実績を誇っているルアーのひとつです。

私が初めてこのルアーを使ったのは、たしか90年代後半の芦ノ湖でした。 当時 使い方がまったく分からなかった私は、こんな引き抵抗もなく真っ直ぐにしか泳がないルアーで 本当に魚が釣れるのか? これがトラウティンサージャーを使っての正直な感想でした。リップ付きのルアーに慣れ親しんでいた私は、そのあまりの引き抵抗の無さに耐えきれず どうしてもキャストし続ける事が出来ませんでした。ですが私のそんは不安をよそに同行したアングラーたちはしっかりと結果を出していました。しかも私の目の前で! そんな状況を目の前で見せ付けられてしまっては認めない訳にも行かず、その後は不安を抱きながらもただひたすらにキャストを続けました。

芦ノ湖のブラウントラウト! これが私がトラウティンサージャーで初めて釣った魚でした。大変に嬉しかった事を今でもよく覚えています。しかし一匹釣り上げたとは言っても、当時の私は未だ不安を拭い去ることは出来ていなかったと思います。 ですがその後、色々な釣り場で何度も何度も繰り返し使い続けてゆくうちに、何時の頃からか釣果も大きくのびるようになっていました。 そして気がついた時にはもう何の躊躇いもなく、釣れるという確信をもってキャストを続けている自分がいました。 そしてあれから10年以上! 人も時代も大きく変わりましたが、トラウティンサージャーは当時のまま未だ変わることなく私に釣果をもたらし続けてくれています。 ほんと頼りになる存在です!

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 解禁初期~盛期に掛けてのマヅメ時、複数のライズやボイルなどのいわゆる魚の回遊に遭遇する事が多々あります。この日私の入った山側のポイントでは、目に見える明らかな回遊が1回(am6:00前)、そして目には見えないが絶対に何かいると感じたものが1回(am7:30前)、合計2回の回遊に出くわしました。そんな中、最初の回遊で顔を出してくれたのはホンマス(41cm)でした。噂通り引きも強烈で体高のある立派な魚体でした。このホンマス、リーリングの最後のさいご、目の前 数メートルの位置で突如 『ドンッ!』とルアーをひったくって行きました。今更ですが、リーリングは最後まで丁寧にやり切る事が大事だと思い知らされます。

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そして続く2回目の回遊、こちらではヒメマス(38cm)が顔を出してくれました。時折 テンションフォールを交えての水面下2~3mレンジの巻きで喰ってきてくれました。ヒメマスは私の大好きな魚。太陽光を浴びて白く光り輝く魚体はいつ見ても本当に美しく最高です!

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そして更にもう一匹と、ヒメマス狙いのためトラウティンサージャー 8cmで沖の表層域(感覚的には2~3m)を探っていたところ、突如 ヒメマスのものとは明らかに異なる何者かがロッドを押さえつけました。 相手はレイクトラウト(67cm)! シーズンを問わずにこんな表層でこの魚を掛けたのはこれが初めての経験でした。

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5月も半ばを過ぎ、表層水温が7℃を超えてきた頃がまさに彼らのベストシーズン! 荒食いのため大尻などのシャローエリアにワカサギを求めて大挙してやって来るというのが、私の中でのレイクトラウトのイメージでした。このため、表層水温がようやく5℃になるかならないかといった今の時期、大尻ならまだしも、水深が20mを優に超えるような地形が続く山側のこのポイントで、まさか彼らがこんな表層で餌を追い求めているなんてことは夢にも思っていませんでした。私の中でのレイクトラウトの誤ったイメージ(先入観や思い込み)を拭い去ったという意味で、今回のこの魚は大変に思い出深い一匹となりました。

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〇 使用タックル

 ロッド : TRBX-SS83SD インターボロンX(SMITH)  リール : CERTATE 2500(DAIWA)  ライン : FIRELINE EXT 0.8号(11lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY)  リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 6lb(MORRIS)  ルアー : トラウティンサージャー 6cm&8cm(SMITH)        チェリーブラッドLL70S 7.7g(SMITH)  フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)        ※ フックはバーブを潰してあります  ネット : マリエット・ネット(SMITH)


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15 years ago

阿寒湖釣行 -20100526*-

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 5月後半のある日、私は阿寒湖の畔に立っていました。もちろん手にはロッドを携えて。つい数時間前、暴風雨の影響で別空港への着陸の可能性を知らせる機内アナウンスにうなだれていた事がまるで夢であったかのような光景がそこには広がっていました。吹いてくる風はとても穏やか、雨も小雨が時折降ってくるといった程度で とても暴風雨を感じさせるようなものではありませんでした。

日頃の行いに対するご褒美なのか、はたまた強力なパワースポットたる阿寒湖のなせるわざなのか! 何か強力な力に後押しされている様な感覚を覚えるなか2010年春の阿寒湖釣行がスタートしたのでした!

この日、最初に入ったポイントは阿寒湖西部に位置するあるポイントでした。本当は別のポイントに入りたかったのですが、すでにそこには見覚えのある先行者の姿がありました。 “生きる伝説の異名を持つ熱きフライマンさんです!”  彼の熱気にやられた魚たちはきっとしばらくは岸寄りしないはず、すでに探られた後であろう北側のエリア一帯は諦めて、同じくこの日入ってみたいと考えていたこちらのポイントに急遽船の進路を変更してもらった次第でした。 そこは足元のテラスの直ぐ先から傾斜のきついカケアガリが沖へと伸びてゆくといった地形で水深はおよそ10メートルといったところでしょうか。湖底にはそのいたる所に大きめの岩がゴロゴロと転がっているようで、ライン越しに伝わってくる感触はとても変化に富んでいました。きっと時期になれば多くの魚達が餌を求めてこの岸沿いを回遊などしているのではないでしょうか。駆け上がりマニアである私にとってはそこはまさに垂涎もののポイントといった感じでした。 この日最初に手にとったルアーはチェリーブラッドLL70S 。今年スミスさんから発売されたばかりのリップレスシンキングミノーになります(阿寒湖のレギュレーションによりシングルバーブレスの1フックに換装)。私は今回の阿寒湖釣行でこのルアーを使用するのを本当に楽しみにしていました。 それは春の阿寒湖を語る上でワカサギが決して欠かす事の出来ない存在だというのが理由でした。5 月を迎えた今、多くのワカサギたちが産卵に向け岸近くを意識し始めます。そしてこれに呼応するかたちで多くのトラウトたちもまた岸近くを意識し始めます。一昨年はアメマスとサクラマスがその主役でした。そして昨年はアメマスとヒメマスたちが、普段なら想像も出来ないくらいの浅瀬に多く集まり、私を含めた多くのアングラーたちを楽しませてくれました。まさにこんな状況の時にうってつけのルアー!それがチェリーブラッドLL70Sだと私は思っています。私のよく行く日光中禅寺湖。最初に手にした相手はヒメマスでしたが LL70S の実力はすでに実感していました。 でもその他の魚種に対してはどうなのだろうか? どんなアクションが効果的? リーリングのスピードは? カラーは?...etc. 雑誌ノースアングラーズの記事がきっかけで知るようになったリップレスシンキングミノーの魅力ですが、本格的に使用するようになったのはまだ一昨年前のこと、LL70Sに至ってはまだ半年といったところです。これまでスプーンを使った釣りが大半を占めていた私にとっては、リップレスシンキングミノーの高い潜在能力は実感しつつも、正直今でも分からない事だらけです。私の抱えるこれら多くの疑問はきっと阿寒湖が解消してくれるはず! そう信じて臨んだ今回の阿寒湖釣行なのでした。

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(上写真) チェリーブラッド LL70S(ワカサギカラー)

ここは上述したような本来入りたかった浅瀬エリアとはまるっきり正反対のポイントでした。ワカサギの姿はまったく見えず、トラウトたちが岸寄りしているかどうかは分かりませんでした。ですがセオリー通りにLL70Sでまずは表層レンジから探って行きました。 キャスト後は数カウントの後にリーリングを開始。水面下20センチ程のレンジをノーアクションのただ巻きで探って行きました。ノーアクションのただ巻きといっても、LL70Sは滑らかなローリングアクションを見せてくれます。これは同じシルエットを持つシンキングミノージグのトラウティンサージャーとはまた質の異なったアクションであり、その引き抵抗(巻き抵抗)は少し大きなものに感じられました。 魚が居ないのか、それとも反応しないだけなのか、結局表層付近からは期待していた反応は得られませんでした。それならばと今度は別の探り方で反応を窺いました。それはこの地形ならではの探り方といっても良いと思うのですが、LL70Sの使い方としてはきっとマイナーな部類に属するものでしょう。キャスト後にLL70Sをベールフリーで一旦湖底まで沈めた後は、軽く1回ショートジャークを加えてそのままポーズ。魚からの反応を窺います。ここで何もなければ数メートルほどリーリングを行います。すると必然的にルアーは上方へと浮き上がってくるため、ここで再度フォールし直してからその後またリーリング...。あとはこれの繰り返しでした。本当にごく偶にですが、途中でジャークなどを加えてイレギュラーな動きを演出したりする時もありました。 ほど良くアピールしながらのゆっくりとしたフォーリング。さらに引けば直ぐに浮き上がるといったリップレスシンキングミノーならではの特性を活かして、傾斜のきついカケアガリを幾分バーチカル気味にギザギザといったイメージで探って行きました(阿寒湖に限らずに私はこの探り方をする場合には根掛かりを回避するためにシングル1フックに換装して使用するようにしています)。 このリップレスシンキングミノーを使ったディープレンジの釣りですが、私はシーズン初期或いは夏場日中の湖など、おそらく魚たちは水中の深い層で活動しているであろう時期にスプーンとのローテーションで多用しています。手返しの問題から、水深20メートルを超えるような深いポイントを探るのには正直躊躇ってしまいますが、水深はせいぜい10メートル程度といったこのポイントを探る分にはそれほど大きなストレスは感じませんでした。 (おっ...!) そしてその瞬間は突然にやってきました! ルアー着底後の1stアクション(ショートジャーク)でのバイト。待ち望んでいたアタリだったのでとても嬉しかったことを今でも良く覚えています。 障害物の多い湖底近くでのバイトであったため、相手が本当に魚であるかどうか半信半疑でした。ですが直ぐに首を振る感触が伝わってきたので安心しました。 (やっぱ 釣れるじゃん!) 今回の阿寒湖での初フィッシュ。それがLL70S を使って自身が意図した探り方で釣れたというのだから、これ以上に嬉しい事はありませんでした。阿寒湖の魚影の濃さに助けられた部分があるのは否定はしませんが、兎に角嬉しい一匹でした。このルアーで釣ってみたい! 或いはこの探り方で釣ってみたい!など、肝心の魚の都合はお構いなしに人間の都合だけで行動すると痛い目に遭うことがほとんどですが、今回は魚の都合とも合っていたらしくスプーンを交えた同様の探り方で良型揃いの多くのアメマスたちを手にする事が出来ました。

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(上写真) 今回、阿寒湖での初フィッシュ(LL70Sにて)

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(上写真) 着底後の1stアクション(ショートジャーク)で喰ってきました

暴風雨との予報により、一時はどうなるかと思っていた今回の阿寒湖釣行ですが、蓋を開けてみれば釣りが出来ないどころか近年稀に見る好釣果に恵まれ大満足のうちに初日の釣りを終える事が出来ました。 そしていよいよ明日からはこの時期の本命エリアを探って行きます。決して本命とは思っていなかったこのポイントでこの釣果なのですから、明日からの釣果はいやがうえにも期待が高まりました!

~ 釣行2日目 ~ 朝一の気温 5℃。風は北~北西の風強め。雨もそれなりに降っています。暴風雨のお天気マークは消えていましたが、今朝の方がむしろ雨風共に強いといった状況でした。 今日からはいよいよこの時期の大本命エリアを探ってゆきます。阿寒湖に訪れるようになってからまだ数年、こんな私がいかにも分かった風に本命エリアだなんて言うのは何ともおこがましい気もするのですが、この数年の阿寒湖で経験してきた事を思えばそう言いたくなっても仕方ないようなポイントなのでした。 朝一の表層水温は4.8℃。昨日午後に入ったポイントのそれが 7.5~8.0℃の間で推移していた事を考えると随分と低いと感じさせる水温でした。 これから探ってゆくポイントを目の前にして、昨年の記憶が蘇って来ました。天気といい湖面の状況といいあの時とまったく同じです。ただひとつ水温が低いという状況さえ除いたらのはなしですが...。この違いがはたしてどういった結果をもたらすのか?大本命エリアのひとつと考えていたここ大島での第一投目はまさに緊張の一瞬でした。

大島へ来てから凡そ3時間が経過していました。なんとか4 匹のアメマスを手にする事が出来ましたが、どうにも納得が行きません。どの場所からも複数匹の魚が釣れることはなく、大きく場所移動を繰り返してそこで1 匹釣れるかどうかといった程度でした。とても厳しい状況であると言わざるを得ません。目の前に広がる広大なシャローエリア。ここには魚がまったく差して来ていない!もうこう判断するしかありませんでした。期待していた水温上昇ですが、いまだ5℃前後と朝一と変わらない状態が続いていました。 ここは広い阿寒湖の中でも南東側に位置する大きな島になります。昨日今日の風向きではほとんど風下側に位置していた筈です。冷たい北西風に晒されて渡ってきた湖水が最初にコンタクトする様な場所だからなのでしょう、冷え切った水が絶えず供給されているようで、結局この後も水温が大きく上昇する事はありませんでした。水温があと数℃高ければ状況はきっと一変していたはず! 考えてみても仕方ない事だとは分かっていても、ついそんなことを考えてしまうのでした。この状況じゃどうしようもない!とこの後私は大島を諦め渡船でポイントを大きく移動する事に決めました。

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(上写真) 今年の大島、かなり厳しいものがあります

続いて向かった先は阿寒湖北西エリアのとある一角でした。ここは私の考えていたもうひとつの本命エリアで、ここからかなり距離はありますが、昨日入ったポイントとも地続きとなっているため、状況によってはまた後で探ってみようとの腹積もりでした。 こちらでも早速水温を見てみると、7.5℃! 先ほど大島を発つ前に計ってきた水温と比べると2℃以上も高い値を示していました。さすが風上エリア! 期待が膨らみます。 ここは砂礫に拳大ほどの石が多く混ざる遠浅の地形で、昨年と一昨年もそうでしたが、多くのアメマスたちが正にひっきりなしといった具合に浅瀬に差して来ていたポイントでした。 今年だってきっと同じはず! 同じような景色の続くポイント一帯を LL70S & トラウティンサージャーの表層トレースで探って行きました。 先ほどの大島といい、こちらのポイントといい今年の阿寒湖は一体どうしてしまったんだろう? そんな疑問を抱かずにはいられない程の厳しさでした。 ここで昨夜、ホテルで出会ったフライマンさんとの会話が思い出されました。『昨日も今日もぜんぜんダメだった』、『アタリすら無かった』、『魚がまったく岸寄りしていない』。私はこの話を聞いた時、昼間にかなり良い釣りをしていただけに、正直なんと答えたらいいものかと一瞬言葉に詰まってしまいました。(魚が岸寄りしていないなんてこと無いと思うけどなぁ!) お互い入ったポイントも異なるし、何よりルアーとフライという釣り方の大きな違いがありました。彼が入ったというポイントなら日中はおそらく終始向かい風に悩まされていた筈です。ルアーならともかくもフライではきっと釣りを続けること自体が難しく、結果として釣果が伸び悩んだのだろうくらいにしか考えていませんでした。 (ほんとうに魚が岸寄りしていないよ...。) ここにきてやっとフライマンさんの話していた状況の本当の意味が分かりました。 今回の釣行に向けてこれまでずっと抱き続けてきた甘い考えがもろくも崩れ去った瞬間でした。 でもとても厳しいとはいえ、本州の湖と比べたらまだまだ信じられないような釣果が得られている事に変わりはありませんでした。何事も気持ちの持ちようで感じ方は変わってきます。(こんな状況の年もたまにはあるさ!) そう割り切ってしまえば、その中からでもきっと色々な楽しみ方が見えてくる筈だと!そう自分に言い聞かせて気持ちを盛り上げてゆきました。ですが頭ではそう分かっていても余りに期待が大きかっただけに、心と感情がその境地にたどり着くまでには今しばらくの時間が必要となりました。

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(上写真) 春の阿寒湖でまさかこんなに歩く羽目になるとは...

こんな状況でも釣りを諦めないと決めたのならば、やるべき事はひとつだけ。 そうRUN&GUN あるのみです!待っていても魚たちは来てはくれませんから。 感覚的には、100 メートル釣り歩いて1 匹釣れるかどうかといった釣れ方でした。どのアメマスたちもルアーへのアタックの位置はとても遠く、魚の回遊が岸からとても離れたところで行われている事が窺えました。 より少しでも遠くを探るため、使用するルアーを LL70S → トラウティン サージャー 6cm → 同 8cm → バッハスペシャル 18g → メタルジグ 16g&22g と順次変えてゆきました。さらに沖へと張り出した水中岬など少しでも沖へと立ち込めるような場所があればそのぎりぎりまで歩を進めて常に遠投を心掛けました。決して楽な釣りではありませんでしたが、お昼近くにはこちらでの釣果を なんとか二桁にのせる事が出来たため、ここで一旦昼休憩をとる事にしました。 食後のコーヒーを飲みながら、ついさっきまでずっとRUN&GUNしてきた湖岸線を目で辿ってゆきました。まさか春の阿寒湖でこんなに歩く羽目になるとは...。昨年初冬の阿寒湖での釣りの記憶が蘇ってきました。

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(上写真) 今年は魚が岸寄りしている様子が感じられません

午後からは昨日入った例のポイントに向かいました。昨日の良いイメージがあったため、こんな厳しい釣りなど続けずにさっさとポイント移動してしまおうかと何度も悩みました。でも自分の性格上、後になって探らなかったポイントの事が気になることは目に見えています。後で集中力を欠かさないためにも、可能性の残されたポイントはどうしても探っておきたかったのです。 こんな『いかにも』といったポイントですが、ここでは今日も私以外の釣り人の姿は誰も見えませんでした。その地形的特徴(背後の森が湖岸線ぎりぎりまで迫ってきています)に因るものなのでしょうか、特にフライマンの方はこのポイントを敬遠しているようで、今回に限らず私はこれまでに一度も他の釣り人の姿を目にした事がありませんでした。 これまで探ってきたエリアの状況があまりにも良くなかったため、ここへ向かってくる間も正直不安で一杯でした。ですが私のそんな不安を他所にここでは今日も良い反応が返ってきました。状況は昨日と大きく変わっていないらしく、沖合いのディープレンジでのヒットが頻発しました。 例年ならば決して大した事ではない釣果なのでしょうが、今年は他所のポイントがまったく揮わないだけに、それはある意味異常と言えるくらいの釣れ方でした。あとでこの状況を振り返ってみると、このポイントはその地形的特長(急深)から、岸寄り前のディープレンジにいるアメマスたちを効率的に狙える場所だったのではないだろうか。まさにそんな事を感じさせる釣れ方でした。 なぜ今のアメマスたちは去年みたいに沢山岸寄りしていないのか? 水温やベイトに絡めればいくらでももっともらしい理由を挙げる事が出来そうですが、(お前ごときが分かったような口を利くんじゃない!)とアメマスたちに怒られそうなので私の胸の中だけに留めておきたいと思います。 当日は似たような地形が数百メートルほど続くこのポイントに対して、ヘブン 16gとバッハスペシャル・ジャパンバージョン 18gを用いて沖のディープレンジを手返し良く探って行きました。そしてこれを一通りやり終えた後は、今度は折り返してLL70Sでナチュラルにそして時にはトリッキーな動きを交えながらもう一度探り直して行きました。これらを粘り強く繰り返し行った甲斐があってか、アメマスとしては阿寒湖での自己記録更新魚となる60越えの魚とさらに今年もまたイトウが顔を出してくれました。今年もやはり阿寒湖に来て良かったなと心の底から思いました。

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(上写真) 自己記録更新となる春の黄金アメマス(62cm)

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(上写真) LL70S を使ったディープレンジ攻略が功を奏しました

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(上写真) 今年もイトウが顔を出してくれました(65cm ヘブン 16gにて)

~ 釣行3日目 ~ 前日の夜半から天気がさらに悪化してこの日は大荒れのお天気となりました。気温、水温は共に低下の一途をたどり本釣行で最も厳しい1日となりました。 折りしもこの日は私の誕生日!まったくもって何という運命なのでしょうか。 夜明け前、露天風呂から眺める空模様は明らかに今日のお天気が急速に 回復に向かって行く事を告げていました。6月も目前だというのに昨夜は 温泉街に霙が舞い降りました。“明日はもうだめだ” と完全に諦めムード であったのが一変、今は今日の釣りが楽しみで仕方ありません。朝風呂も ほどほどに、身支度を済ませ急ぎ水辺へと向かいました。

”せっかく阿寒に来たのだから、これだけは見ておかないと!”これまで ずっと厚い雲に覆われていた雄阿寒岳と雌阿寒岳でしたが、最終日である 今日になって初めてその姿を見せてくれました。昨日までの山頂は大荒れ だったらしく、その頂にはまっ白な雪が降り積もっていました。 朝一の気温は 5℃。ここ最近続いていた値と大差ありませんでしたが、 その陽射しの影響でずいぶんと暖かく感じられる朝でした。

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(上写真) 最終日、天気が急速に回復してゆきました

”これはもしかすると もしかしちゃうんじゃないの!”一昨日前に味わった 惨敗の記憶も未だ新鮮でしたが、今のこの状況に一縷の望みを託し 私は あの大島に渡ることを決心しました。入りたかった北西の岩盤エリア でしたが、そこには既に先行者の姿があったため、西岸中央部のシャロー エリアに入ることにしました。風は北西風、フィッシングランド前の桟橋で 感じたものよりも随分と強い風が吹き付けていました。そして気になる 水温は 7.0℃! 昨日は本釣行での最低気温をマークしていただけに、 この水温は正直意外なものでした。今日の天気は晴れ、これから時間の経過 と共に水温はまだまだ上昇して行くはずです、しかもこのシャローエリア ならその上昇ペースも他所に比べていくらか速いはず、いやがうえにも期待が 高まりました!

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(上写真) 再度、大島にチャレンジです!

ひととおりエリア手前を探りましたが、魚からの反応は一切ありません でした。でもそれはある意味予期していたもの、めげる気持ちなど微塵も ありません。いまだ大きな期待感を胸に次の行動へと移りました。 続いては、沖に向けぎっしり敷き詰められた大岩を渡ってディープウェーディングを試みます。一昨日はローライトな条件により足元が暗く危 険を感じたためここまで沖には辿り着けませんでした。 “よし、ここだったよな!” 目的の大岩になんとか辿り着けました。見覚えのあるその 大岩には誰かの足跡が刻まれており、今シーズン既に誰かがこの場所に立った事を伝えていました。 今私が目にしているものと同じ光景を見たであろうその釣り人は、いったいどんな事を考え釣りをしたのだろう? ついそんなことを考えてしま います。 過去に何度も探ったこのポイント、凡その地形は未だ頭の中に入っています。向かい風そして根掛かり対策のためトラウティンサージャー8cm を結んで釣りを開始しました。50 メートル先でも水深はぜいぜい 3メートルといったこのポイントに対して、まずは表~中層レンジのただ巻きで 反応を探って行きました。 『おおっ!』おそらく初めからそこに居た個体だったのでしょう、ポイントを探り始めてから直ぐに反応が返ってきまし た。かなり沖合いでのヒットでしたが、その独特の動きから 相手がアメマスであることは直ぐに判別がつきました。”やっぱ、今日は来てるよ!” まだ一匹目の魚を手にしただけでしたが、私の第 6 感がしきりにそう告げていました。 『おっ、また来た!!』 さすがに例年ほどの勢いはありませ んでしたが、今日は間違いなくアメマスたちが浅瀬に刺してきている! まさにそんな事が実感出来る釣れ方でした。やはり春の阿寒湖はこうでな くちゃいけません!

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(上写真) 最 終日の大島、一昨日とはちょっと違いました! (トラウティンサージャーにて)

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(上写真) これまでずっとモノトーンだった世界に色が溢れます

今のこの状況でも魚は完全には岸寄りしきれていないのか、この日 遥か沖合いでのヒットが大半を占めました。このエリアで釣りをされた経験 のある方ならばきっと共感してもらえると思うのですが、浅瀬のしかも遥か沖合いで掛けた魚とのやり取りは他では味わえない独特のものがあり ます。そこでは水深がない分、彼らの横方向への突っ込みはもう尋常ではありません。その走りを見ているだけでもうハラハラドキドキ! 60超 えのヒレピンレインボーなど掛けたひにはもう○○○○ちびりそうになります!(下品でスイマセンでした<(_ _)>) 水底に大岩がゴロゴロと転がるようなこのシャローエリア、もし相手に主導権を握られてしまうような事があれば、もうそこで一巻の終わりです。 相手をいかに素早く表層へと引き出せるか! これで勝敗が決してしまうことも少なくありません。でもいくら表層へ魚を引き出したいといっても水面でバシャバシャ暴れられたのでは、いくらなんでも釣り人の精神がもちません。できることなら浮かず潜らずの適当な位置で魚をコントロ ールしたいものです。そしていざ取り込みという段、沖に立ち込んでいる訳ですから、自分の周囲 360 度全てが魚とのやり取りの場となっている筈 です。そこでは魚の急な突っ込みや方向転換などは日常茶飯事、もし魚をばらしたくなければ、いつどんな状況に於いても常に一定以上のラインテ ンションを保っておかなければなりません。このようにシャローエリアで魚を手にするためには、ロッドには必然的に“魚を素早く水底から引き 出すためのパワー”、“魚をこちらの思い通りにコントロールするための粘り性能”さらには“魚の素早い動きにも追従できるしなやかさ” こ れら全ての性能がより高い次元で求められる事になります。今回もメインで使用したロッド “TRBX-SS83SD” これまでに最盛期の しかも60越えのアメマス、レインボーそしてサクラマス いろいろな魚種をこのシャローエリアで掛けてきましたが、上述したロッド性能の面で 不安を感じた事は一度もありません。数々のメモリアルフィッシュをもたらしてくれた信頼のロッドであるだけに、これから先もまだまだ長い付 き合いになりそうです。

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(上写真) 水 温の上昇と共にアメマスの活性も上がりました

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(上写真) これから初夏に向け、アメマスは益々強くなって行きます

久しぶりの太陽とそれに伴う水温上昇、さらにユスリカの大量ハッチも手伝ってか、この日の大島は私が期待し思い描いていた本来の姿とかな り近いものとなりました。昨日までずっと消化不良気味であったのが、ここにきてやっと救われたといった感じです。 しかしそんな大島も状況は刻々と変化してゆきました。おそらく高い位置から照りつける太陽を魚たちが嫌ったのでしょう、am10:00を前に突然 魚の気配が感じられなくなってしまいました。 正直、あともう少しだけ楽しませてもらいたかったという気持ちはありましたが、こればかりは仕方がないことでしょう。 まぁ、この時間を利用して釣りの余韻に浸るのもわるくはありません。せっかく目の前にはこんなに素晴らしい阿寒の大自然もあるのですから!

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(上写真) 今日の陽気に誘われたのか、レインボーも岸寄りしてきました (トラウティンサージャーにて)

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(上写真) パワースポット ヤイタイ島には多くの巡礼者の姿が...

〇 使用タックル

 <タックル①> ロッド : TRBX-SS83SD (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 8lb (MORRIS) ルアー : チェリーブラッド LL70S 7.7g (SMITH)       トラウティンサージャー 14g (SMITH)       バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)       ピュア 7g、13g (SMITH)       ヘブン 16g (SMITH)       メタルジグ 16g、22g フック : シュアーフック サクラマス2G (SMITH)               Wトラウトタテアイ7G (SMITH)       カルティバ SBL-75M 6号 (OWNER)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)

<タックル②> ロッド : TRBX-SS78M (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 0.8号(11lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 6lb (MORRIS) ルアー : チェリーブラッド LL70S 7.7g (SMITH)       トラウティンサージャー 6g (SMITH) フック : カルティバ SBL-75M 6号 (OWNER)       シュアーフック Wトラウトタテアイ5G (SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)


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15 years ago

中禅寺湖釣行 -20100409-

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 全国各地から湖解禁の便りが届いて久しい今日この頃、どうにも我慢が出来なくなった私は、解禁間もない4月の中禅寺湖に出掛けてきました。 この日向かった場所は湖の南岸、通称 山側と呼ばれる一帯です。 ここをいつも通りに徒歩でポイントを目指しました。湖を周回する遊歩道には今年は雪もなく、乾いた地面が顔を出していました。 

ポイント到着! 気になるタイムは...? (よし、昨年と変わってない!)  私にとっての中禅寺湖通い、それはもはや自身の体力が落ちていない事を確認するための場(行い)となりつつありました! 髪には白いものがちらほら、艶やコシもだいぶ無くなってきました。視力だって間違いなく落ちてきています。 数年前くらいからでしょうか、こんな辛い現実をまざまざと感じる機会が多くなって来たのですが、どこかでこの現実を認めたくないという自分がいます。 (自分はまだまだやれる! 自分はヤングな若者だ(笑)!) それを頭ではなく体で実感したい! そんな思いがあってこの日も遥々ここまでやって来たといった具合なのでした。 まぁそのためだけにやって来たというのは少し言い過ぎでした。私も釣り師の端くれ、魚が釣れた時の喜びもぜひともこの場所で味わいたいと思ったのでありました。 

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そしてam5:00にいざ実釣開始! 最初に結んだルアーはチェリーブラッドLL70Sという今年発売されたばかりのリ ップレスシンキングミノーです。魚食性の強いランドロック系トラウトをメインターゲットに製作されたルアーで、昨年手にしてからというもの、私はずっとこの日に照準を合わせて、使い方の練習をしてきました。私の中では中禅寺湖の場合、例えば5月~6月中旬の大尻や国道側など、ワカサギの接岸に合わせて岸寄りするレイクトラウトやブラウントラウト、さらにはホンマスなどに打って付けのルアーではないかと思っています。この日は4月上旬という事もあり、ワカサギの接岸には少し時期が早過ぎましたが、朝から時折ライズが確認(おそらくヒメマス)できる事から使用してみました。 基本はただ巻きが中心でしたが、途中で軽いトゥイッチによるアクションを加えた直後の事でした。魚がじゃれつく様な明らかな違和感があったのですが、残念ながらフックアップまでには至りませんでした。ですがシーズンはまだ始まったばかりです。これから迎えるハイシーズンに向けて期待が大きく膨らむルアーです。  am7:00。表層での魚の気配がまったく感じられなくなったため、ルアーをスプーンへと切り換えました。この時使用したルアーはバッハスペシ ャル・ジャパンバージョン18g(カラーはSPL)、ここはほとんど根掛かりの心配はいらなかったためリフト&フォールで湖底を丹念に探って行きました。 天気は快晴、目の前の男体山を遮るものは何もなく、山頂までクッキリと見渡す事が出来ました。そしてここでいちど大きく深呼吸。ああなんて気分の良いことでしょう! 今年もここで釣りが出来る幸せを噛み締めた瞬間でした。 周囲の景色、そして沈下して行くラインの動き、これらを交互に見ながらの釣りが続きました。そしてどのくらい時間が過ぎた頃だったのでしょうか? ほんの一瞬でしたが突然ラインが不自然な動きを見せたものだから驚きました!はっ!と我に返り、自分が今釣りをしている最中である事を思い出します。 (今のはアタリだよなぁ!?) 無意識のうちに加えられていたアワセは、どうやら何ものかを捕らえているようです。キャスト後の着底からほどない距離でのヒット、ラインは50m以上は優に出ています。今年中禅寺湖での初フィッシュになるので途中でバレてくれなければ良いのですが。足元に広がるエメラルドグリーンの水底から、白いものが姿を現します。どうやら魚である事に間違いはなさそうです。ですが風で水面が波立っており、その大きさまでは確認することは出来ませんでした。その引きの強さから判断すれば、相手は超ビックサイズとまでは行かない筈です。ですが解禁初期であるこの時期、水温が低すぎる事が影響しているのか、魚達は5月、6月といったハイシーズンの時ほど勢いがない事がほとん どです。予想外の大物なんて事もあるかも知れません、油断は禁物です! そして漸く体全体が見えてきました。 予想外の超大物!なんてことはありませんでしたが、なにせ今年の初フィッシュですので絶対にキャッチしたいものです。そして『よっしゃー!』 あがってきた魚はレイクトラウト(68cm)。この魚の特徴である大きく切れ込んだ尾鰭も立派な大変に美しい魚体でした。  

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(上写真) 中禅寺湖のレイクトラウト(68cm)

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(上写真) バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g(SPLカラー)

この後、ポイントを移動してヘブン&バッハスペシャルを用いた駆け上がりトレースで同じくレイクトラウト(56cm)と、こちらは手前でバラしてしまいましたが30cm程のブラウントラウトをそれぞれ一匹づつを追加して今シーズンの中禅寺湖初釣行を終えました。

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(上写真) 駆け上がりを舐めるようにトレースしての一匹

とりあえず昨年レベルの体力を維持出来ている事は確認出来ました。素晴らし い景色の中でロッドを振る事も出来ました。そして何より求めていた美しい魚たちに出会う事が出来ました。これら全ての喜びを与えてくれた中禅寺湖に感謝しながらこの日私は奥日光を後にしました。

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(上写真) 今シーズンの初釣行を気分よく終えることが出来ました

~ 4月後半(山側某所) ~ あれから2週間、今シーズン2回目となる中禅寺湖釣行です。今回はスミス・スタッフのSさんとOさんのお二人が同行してくれる事となりました。今回私はガイド役としての参戦です。 ですがガイド役とは言ってもそれはあくまで名ばかりのもの。釣りを生業としている人たちに釣り方云々を説明する事など出来る訳もなく、単に私のお気に入りのポイントを紹介、そこまでの道案内をさせて頂くというだけのものでした。そして当日は趣味で釣りを楽しむ者と、これを生業にしている者との格の違いをまざまざと見せ付けられる事になるのでした。 

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am5:00、釣り開始。少し襟元が寒いからと一枚カイロを貼ろうか貼るまいかと悩んでいた時でした。隣に釣り座を構えていたOさんから突然『きたっ!』 のひと声が!(ええっ、ウソでしょ!?) 釣り開始から僅か1分。正真正銘の第一投目でのヒットでした! そして落ち着いたやり取りでキャッチした魚はレイクトラウト(47cm)。中禅寺湖の釣りはまだ日が浅く、以前から一度釣ってみたいと思っていた魚だと言うことでした。それは良かったです! レイクががっちりと銜えたルアーはヘブン13g(カラーはGPP(G))、ポイントの地形的特徴から判断したであろうこのルアー&ウエイト選択、そして朝の少ない光量を間違いなく意識したと思われるこのカラー選択は、ルアーの特性、そして魚の特性を熟知したメーカースタッフさんならではの釣果と言ってもいいでしょう。 その後 『中禅寺湖の釣りは、もう極めたよ!』 と本人が言ったとか言わなかったとか...(笑)

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(上写真) やったぜオーギー、初レイク!しかも一投目!!

そんなことがあってから凡そ一時間後のこと、先輩の威厳を示すかのように今度はSさんのロッドが弧を描きました。体色が白く光輝いていることから、どうやら今度は先ほどのレイクとは違った魚のようです。急ぎカメラを持って駆け寄ってみると、(おおーっ!!) それは立派な体高を持つヒメマスでした(37cm)。 ルアーはトラウティンサージャーの6cm(カラーはレーザーパール)。表層から2~3メートルレンジのステディリーリングで喰ってきたとのことでした。 そしてそれからほどなく、またまたSさんにヒメマス(38cm)のヒットです。風が強くなってきたため、サージャーを6cmから8cmへとサイズアップ。今回も先程と同じような探り方でのヒットだったそうです。 中禅寺湖でトラウティンサージャーと言えばブラウンやレイクを狙った湖底近くでのリフト&フォールが有名ですが、表~中層域でのスイミングでも十分効果的であることを目の前で証明してくれました。Sさん流石です!

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(上写真) Sさんヒメマスをキャッチ! トラウティンサージャー 6cm(レーザーパール)

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(上写真) グットコンディションのヒメマスたち(Sさんの釣果)

こうなると私も俄然やる気が沸いてきました!さっきまでずっと頭を占めていた (自分がススメたポイントで何も釣れなかったらどうしよう) などという不安はまったくの取り越し苦労でした。 (よーし、俺も後に続くぞ!) ですが現実はとても厳しく、この日私のやる気は終始空回りに終わりました。 ですが今回は私はあくまでガイド役としての参戦です。皆さんが釣って楽しんでくれたらそれだけで大満足です! まあ、間違いなく負け惜しみな んですけどね(笑) 勝ち逃げは許さないということで、今度また皆さん良い時期に行きましょう!

〇 使用タックル

ロッド : TRBX-SS83SD (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : チェリーブラッド LL70S 7.7g (SMITH)       バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g(SMITH)       ヘブン 16g(SMITH)       トラウティンサージャー 14g(SMITH) フック : シュアーフック Wトラウト7G、8G、9G (SMITH) ネット : マリエット・ネット(SMITH)


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15 years ago

晩秋の阿寒湖 光り輝く鱒たちを求めて -2009.11.14*-

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本当はまだ秋色が残る時期にここを訪れたかったのですが、結局小雪舞う季節の釣行となってしまいました。ですがそんな残念な想いも、この景色を前にすべてが吹き飛んでしまっていました。空色を写し取った穏やかな湖面、白い雪を纏った周囲の山々、そして金色に輝く冬枯れた葦...etc. これらの絶妙なコントラストが視線を釘付けにします。 春とはまた趣の異なった阿寒がそこにはありました。

朝一、桟橋より見渡す湖面からはまるで温泉のように湯気が立ちのぼっていました。気温は3℃。遠くから聞こえてくる白鳥たちの甲高い泣き声がこの寒さをより際立ったものにさせていました。

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 (上写真) フィッシングランド前の歩道は凍り付き、足元がおぼつきません

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(上写真) この日もヤイタイ方面へと向かいました

この日、真っ先に向かった場所はヤイタイの近く。昨日一日歩き回った中で、唯一良い反応が得られたポイントでした。 (はたして今日も釣れるのだろうか?) これだけはどうしても確認したかったのです。

まるで釣れるのは当たり前!だと言わんばかりに一投目から反応が返ってきました。 (それなら昨日反応の無かったポイントは?) 片道2kmほどの湖岸線を北へ向けてもう一度探り直して行きました。

昨日と同様、やはり反応はありませんでした。 魚の集まる場所とそうでない場所。これだけ明確に分かれる状況を経験するのも、そうあることではありませんでした。 何処も彼処もなぜ釣れないといった状況ならばいつも経験しているのですが...。

(あの狭い一角にだけなぜ魚が集まるのか?) 湖面を見ただけでは大した違いがあるようには思えなかっただけに、なんとも不思議でなりませんでした。

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(上写真) ヤイタイ周辺のポイントにて(ピュア 7g)

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(上写真) 一体何がこの狭いエリアに魚たちを引き付けているのだろう?

今回、私にしては珍しく天気に恵まれました。ですがあまり天気が良いのも困りもので、気がつくと周囲の景色にまた目を奪われてしまっていました。 こんな魂の篭らないリーリングは魚たちを引きつけることもなく、必然的にバイトの数も遠のいて行きました。 ですがこんな状況でも不思議と気分は満ち足りていました。 釣果は二の次とまでは言いませんが、それに近い想いがあるのは事実でした。

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(上写真) 今回の遠征は天気に大変恵まれました

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(上写真) 本来の目的を忘れてつい見入ってしまいます

お昼前、渡船を利用し東へ大きくポイントを移動しました。午前中と同様に此方でも先ほどの場所と似たような景色を探して歩き回りました。 (ここもだめか...。それならあそこはどうだろう?) 水温なのかそれともベイトなのか...? 一体何が彼らをそうさせているのかは分かりませんが、魚たちは明らかにある一角にだけ集中している。まさにそんなことを感じさせる釣れ方でした。

地図(湖底図)を片手に光り輝く魚たちを探すそれは、まさに宝探し!そのものでした。

(おっ!!) 金色に輝くアメマスが顔を見せてくれました。そして春には出会うことの出来なかった銀鱗輝くレインボーとサクラマスたちも顔を出してくれました。

(ここだ、やっと見つけた!) 春に比べて少しだけ気難しさを増した魚たちに、ポイントを探し出す楽しさを教えてもらった今回の阿寒湖釣行でした。

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(上写真) 魚の集まるポイントを求めて歩き回りました

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(上写真) ヘブン 13gを使ったボトム・サーチでアメマスが

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(上写真) こちらもボトム・サーチで(トラウティンサージャー 8cm)

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(上写真) 春には出会うことの出来なかったレインボーが顔を出してくれました(ピュア 7g)

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(上写真) 初冬のサクラマス(ピュア 7g)

15 years ago

中禅寺湖釣行 -20090718-

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 毎年楽しみにしている春蝉パターンの釣り、今年は結局行けずじまいでシーズン終了を迎えてしまいました。7月を迎えたいま、なんだかやり残した感が大きく募ってきます。(あぁ~、綺麗なブラウン釣りたかったなぁ!) 今回私はこのなんとも言えないモヤモヤ感を少しでも払い去ろうと、梅雨明け間もない7月のハイランドレイクにふたたび出掛けてきました。

(これだけ涼しいなら、まだいけるでしょ!!) 確かつい先日、関東地方にも梅雨明け宣言が出されたばかりであると記憶しているのですが、嬉しいことにここ中禅寺湖では、今日も朝から雨が断続的に降り続いていました。3連休の初日にあたるこの日、日本を代表する観光地である奥日光で、雨降りを喜んでいる人間はきっと私くらいのものでしょう。 当初の予定では、前回(2週間前)の釣行で、今シーズンの釣りはこれで終いと考えていたのですが、ここ最近続いているこの戻り梅雨による悪天候の影響で、私の気分はすっかりと梅雨明け前の状態へと戻ってしまっていたのでした。 

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(上写真) つい先日、梅雨は明けた筈なのですがこの日も雨が...

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(上写真) この日の朝一の気温17℃、表層水温は19℃。余りの寒さに体の震えが止まりません 

この日向かった場所は前回と同じく山側のよく見知っているポイントでした。1軍ルアーの数も残りあと僅か、根掛かりによるロストは絶対に避けたいという今の状況では、湖底の状態をよく知ったこのポイント選択はとても自然な成り行きでした。そして何より、まずまずの釣果も得られていたからです。 am4:00、湖岸線に立ち湖を見渡すと、そこには至るところ 船、フネ、ふね!!!。ライトを灯したヒメトロと思しき船団が目の前を埋め尽くしていました。遠く八丁方面に目をやると、あちらにも船団が形成されている様子です。これだけ多くの船で賑わった中禅寺湖、初めて見たような気がします。 ※ 後日分かった事ですが、この日から3日間に渡って 毎年恒例スポニチ&東レ主催の釣り大会(トローリング)が行われていたようです。どうりでボートの数が多い訳です。 湖面のあちこちではヒットを知らせる鈴の音が聞こえていた事からこの近辺に魚が廻ってきている事が窺えました。 この時、湖面のあちこちで頻繁にライズを確認することが出来ました。でもおそらくその正体はウグイか鱒稚魚のものでしょう。手始めに表層レンジを5、6投探った後は、ルアーのウエイトをアップして早々にディープレンジの釣りに切り替える事にしました。

釣り開始から凡そ2時間が経過したam6:00過ぎのこと、ようやくこの日最初の魚信がやって来ました。キャッチした相手はレイクトラ ウト(63cm)。まさに青年といった感じの元気盛りの個体でした。この個体、ランディングの最中に何かを吐き出していました。原型をほぼ留めていたそれは、体長およそ3cm程のスカルピン、ヨシノボリの仲間でした。今の季節、スカルピンは湖岸線の至る所で大量に目にする事が出来ます。まさに中禅寺湖を代表する住人と言ってもよい存在でしょう。どうやらこのレイクトラウトはその大きな図体と顔つきに似合わず、こんな小さな獲物を捕食してお腹を満たしていたようです。

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(上写真) 着底したリップレス・シンキングミノーのファーストアクション(ショートジャーク)で喰らいついてきたレイクトラウト 

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(上写真) 湖岸線の至るところでこのヨシノボリを見る事が出来ます 

そしてそれから間もなく、この日2回目となる魚信が竿先に伝わってきました。ボトムトレースの後半、かなり手前でのヒットでした。魚種はこれまたレイクトラウト(54cm)。こちらは未だ幼さの残る顔つきでした。

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(上写真) ヘブンに喰らいついてきたレイクトラウト

7月のこの時期、レイクトラウトのヒットレンジはまちまちでした。 岸から50m以上の沖合の水深20m近いボトムで当たる事もあれば、岸から10m程先の5m前後の浅場でヒットする事もありました。水深5mといったら、表層水温とほぼ変わらない水温です。さすがにこのケースの場合、レイクトラウトは初めからこんな浅場で生活していたとはとても思えません。恐らく水温が低い深場からルアーを追ってやって来たら、ついこんな浅場まで来てしまったといった感じではないでしょうか。ですが仮にそうであったとしても、特に冷水温を好むと言われているレイクトラウトにしてみれば、これはかなりリスクを伴った行動である筈です。でも生きてくためには食べなければならない。まさに、背に腹は代えられないといったギリギリのところでの行動であった事が想像出来ます。 そしてam7:30。さっきまであれだけいたヒメトロ船も残りはもうあと僅か。湖面がようやく静けさを取り戻してきたというタイミングで3匹目がやってきました。リーリングの途中でボトムを取り直そうと、ルアーを落とし込んでいる最中でのバイトでした。この時、ラインにはこれ以上ないくらいの明確な変化が表れていました。(最高の決まり方!) ラインの変化に気付いてすかさずアワセを入れ、これがばっちりと決まる爽快感! さらにこれが、遥か沖合の深場に居る魚に対して決まったというのだから、その満足感といったらありませんでした。この時の記憶だけで大ジョッキ3杯はいける筈です! (ジイイィィィーッ...!!!) ドラグがしばらく鳴り止みません。ルアーまで残りあと10mくらいになって、相手が一気に動きを荒げました。 (クウゥ~っ!!!  (*´∇`*)) 手前にあった水中倒木にラインが擦っており、本来ならそんな事をしている気持ちの余裕などまったくない筈なのですが、バット部分から大きく曲がるロッドのしなり具合を眺めて、しばらく悦に入ってしまいました。 (この魚は絶対にキャッチ出来る!) 釣り人ならばおそらく誰でも一度は経験した事があるであろう、何の根拠もないこの自信!この時の私がまさに感じていたものでした。 やっとラインが枝から開放されました。やり取りは恐らく10分以上掛かっていたのではないでしょうか。そして... 『よっしゃ~ ありがとう!!!』 無事にネットに納まった相手はレイクトラウト(70cm)。この湖の頂点に立つ者に相応しい王者の風格漂う立派な体型の持ち主でした。

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(上写真) レイクトラウト(70cm)(バッハスペシャル・ ジャパンバージョン 18gにて) 

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(上写真) その独特の魚体(模様)は爬虫類を彷彿とさせます 

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(上写真) この大きな尾鰭。引きが強烈な訳です! 

今回のこの釣果、使用しているロッドやリールは勿論のこと、ラインにルアーそしてフックに至るまで、これらのどれかひとつにでもその性能が欠けるよう なものがあれば、今回の様なフッキング、さらにはその後のランディングまでには至ってなかったと思います。絶対的な信頼を寄せて使い続ける事の出来る道具に出会えたこと、釣り人にとってこれ以上の喜びはないですね!

  〇 使用タックル

ロッド : TRBX-SS83SD (SMITH) リール : CERTATE 2500 (DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN (BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 10lb (MORRIS) ルアー : バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)       ヘブン 16g (SMITH)       リップレスシンキングミノー 8cm フック : スプーン用 シュアーフック Wトラウト9G (SMITH)       ミノー用 シュアーフック Wトラウトタテアイ6G(SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

16 years ago

阿寒湖釣行 -20090523*-

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『どうも お久しぶりです!』 相手は地元釧路市在住の佐藤さん。2年前に阿寒湖での釣りを通して知り合いになったルアーマンの方です。今回、阿寒湖に出向く旨を伝えたところ、初日だけですがご一緒してくれる事になりました。これまでにもしばしばメールのやり取りはしていたのですが、直接顔を合わせるのは実に2年振りのこと! お互い相手の顔の印象はとても希薄なものとなっていたため、本人だと確認出来るまでは正直ビクビクものでした💦

『今年の阿寒湖、どんな感じですか!?』 しばしお互いの近況などについて話し合った後に、一番の関心事についてさっそく尋ねてみました。今シーズンはこれで3回目だという佐藤さんの情報によると、今年はワカサギの数が非常に少ないとのこと。絶対的な数が少ないのか? 或いは、単に接岸が遅れているだけなのか? その点は定かではない様なのですが、とにかくワカサギを目にする事が出来ないという事でした。 『やっぱりそうですよね!』 ついさっき、フィッシングランドの横を流れる小川を見てきたのですが、去年 黒い塊となって流れ込みを埋め尽くしていたワカサギの姿はどこにも無く、今年は目を凝らしてやっと数十匹が確認出来るといった程度だったのです。 さらに、ワカサギを食べる事が出来ていないからなのか、スリムで頭デッカチのアメマスをよく目にすること、昨年あれだけ好調だったサクラマスが今年はすっかり形を潜めてしまい、代わりにヒメマスが絶好調だとも話してくれました。(そうなんだぁ~) 佐藤さんの話すこの阿寒湖の状況が、今回の釣行にいったいどういった結果をもたらすのか? 3日後の自分ははたしてどういった感情で阿寒の地を離れる事になるのだろうか? 悔いが残るような釣りは絶対にしたくないと感じた事を今でもよく覚えています。当日は半日だけでしたが、佐藤さんとのんびり会話などしながら阿寒湖の釣りを満喫する事が出来ました。また次回、お会いする事が出来る日を楽しみにしております! 楽しい時間をありがとうございました(#^^#)

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↑ 佐藤さんとダブルヒット!!

~釣行2日目~

(よし起きよう!!) 時刻はまだ夜中の2時を少しまわったばかり。ふと目が覚め、布団の中で昨日の事を思い返していたら、もう居ても立ってもいられなくなり予定よりも大分早く布団を抜け出す事にしました。 朝風呂を済ませ、フィッシングランド前に到着したのはam4:40。事務所には既に明かりが灯っていました。 『あっ、おはようございます!』 昨年と変わらぬスタッフさんの顔ぶれに、つい口元が緩んでしまいます。 『また今年も宜しくお願いします<(_ _)>』 今年も阿寒湖にやって来たんだなぁと実感する事の出来た瞬間でした!

2日目の今日からは渡船システムを利用する事にしました。選んだポイントはとにかく風の当たる側! 魚たちが岸寄りしている事を期待しての選択でした。当日は朝から西~北西の風がやや強く吹き付けていたため、この風を正面から受ける事の出来るポイントを探しました。これにブレイクが隣接するシャローという条件を追加してポイントを絞り込み、さらに波風による極端な濁りを避けたいとの思いから、底質が砂泥ではなく岩盤質のポイントを選択しました。

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(凄い波だなぁ💦) ポイントに到着してまず初めに感じた事でした。かなりオーバーなたとえですが、いま私の目の前に広がるこの風景を敢えて例えるなら、”冬の荒れ狂うベーリング海💦” この例えが今でも一番ピッタリだと思っています。 余りの風とうねりの強さに、渡船から降りる際、他のポイントに変えさせてもらおうかと直前まで真剣に悩んだ程でした。

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つい1時間前まではゆったりと露天風呂に浸かってユルユルしていたのに、今は冷たい波に煽られて緊張で足が竦んでいます。これぞまさに天国と地獄💦 (あぁ~、風呂入りに宿に戻りたいなぁ~(;´Д`)) ついそんな甘えた事を考えてしまうのでありました。 『おっ!?』 でもそこは私も釣り師の端くれ! ひとたび魚の存在が感じられれば、どんなところだって一瞬にしてもうそこはパラダイスなのでした♡ 小刻みな首振りと波間に見える白銀の魚体から、最初は小型のサクラマスかと思いましたが相手はヒメマスでした。サイズは35cm前後といったところ。ヒメマスとしてはなかなかのサイズではないでしょうか。このサイズでもそこはやはりベニザケ! その引き味はなかなかのものでロッドだってしっかりと弧を描きました。 (やっぱり いいねぇ!!) この一匹ですっかり目が覚めました。先程までの甘えた考えは今はどこにもありませんでした。この時のヒットルアーはバッハスペシャル・ジャパンバージョンの18g。無風の条件なら40m以上は楽に飛ばす事の出来るウエイトですが、このあまりの強風! しかも向かい風となっては、この重さでも20mほどを飛ばすのがやっとのことでした。ある意味、このウエイトと細身なボディ形状ならでは釣れた一匹と言っていいでしょう。当日はこのルアーを水深2m程のシャローエリアに対してカウント3程沈め、水深~1m位迄の割と浅いレンジを気持ち速めのリーリングで探って行きました。強風とうねり、さらにこの曇天によるローライトな条件により、魚たちの警戒心は薄れ、かなり岸寄りしている様子が感じられました。群れが回って来たのか、その後もしばらくヒメマスのヒットが続きました。佐藤さんの情報どおり、今年はヒメマスの当たり年に間違いはなさそうです♡

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 お昼前、私は西へ大きくポイントを移動していました。先程まで居たポイントが釣れなくなった訳ではありません。明日以降の事も考え、条件のまったく異なるポイントの状況も知っておきたいとの判断からでした。 朝から吹き付ける風は依然治まらずに逆に強さを増し、うねりもますます酷くなっていました。でもここはその湖岸線の特異な形状から、ある一角が風裏となっており穏やかな湖面を見る事が出来ました。でもひとたびすぐそこにある角を曲がってしまえば、またさっきまでの様な荒々しい湖面が姿を現します。本当はこんな穏やかな湖面を眺めて釣りを楽しみたかったのですが...。ここで少し早めの昼食をとることにしました。

やはり風裏側は今ひとつの様です。というか1時間以上探ってみましたが、たった一度のバイトすらありません。風裏だから釣れないという様な単純な話ではないのでしょうが、やはり角の向こう側が気になります。 (よし、あっちへ行こう!)

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さっきまでの1時間が何であったのかと思えるくらいに、すぐにアタリが訪れました。ですがその後がなかなか続きません。その後、立ち位置を変えたりトレースコースを変えたりしながらちょっとずつ場所移動を繰り返しました。時折目の前で起こるライズやボイルに励まされながら、辺り一帯を丹念に探って行きました。 (んんっ!?) 岸と斜め45度くらいの角度をつけて沖のブレイクラインをトレースしている最中でした。トレースの後半、手前に広がる水中葦への根掛かりを避けようとリールを早巻きしルアー急速浮上させた直後であったと記憶しています。 突然、ロッドティップが押さえつけられたため慌てました!! これからまさにルアーを回収しようかというタイミング、ロッドは幾分高く構えられ、両脇は共に開いている状態、意識はすでに次にキャストするポイントを探していました。完全に無防備な状態でのバイトでした。 状況が状況であったため、しっかりとフッキングしたのか気になります。一度追い合わせを加えた後に針先にいる相手が何者であるのか竿先に意識を集中しました。 アメマス、レインボー、サクラマス...??? この引きはこれらのどれとも違います。相手の姿はまだ見ていませんが、正体はなんとなく分かりました。 偶然にもここはちょうど2年前、同じ相手を掛けたポイント。 ピックアップ直前の足元でのバイト、強烈な引き、そして最後のフックアウトとその後の脱力感orz...。あの時 目にした光景と感情は2年経った今でも鮮明に覚えています。あの時はこちらが完全にのされてしまい防戦するだけでもう精一杯でした。タックル面も十分だったとは言えないかも知れません。そして技術面、さらに精神面に至ってはもうお話にもならないレベルだったと今でも思います。 (あっ!) やっと相手が姿を見せました。やはりイトウです。 過去の記憶から、つい弱気になってしまい、無意識のうちにドラグを緩めてしまいました。でもこれではあの時の繰り返しです。再びドラグを締め直しました。あれから2年。タックルそして私自身もあの頃とはもう違います! インターボロンX(TRBX-SS83SD)にPEライン、システムラインにだって今はもう何の不安も感じません! 私だって2歳も歳を重ねました。それなりの魚も取り込んできたつもりです。いろいろな意味でパワーアップを遂げた私にとって、今回のイトウのヒットはまたとないチャンス! これまでの成果が試される時でした。 (いざ 勝負!!) そして『よっしゃーっ! ありがとう!!』 こちらに寄せては走られ、再度寄せてはまた走られと、5~6回繰り返した後でのランディングでした。やり取りの最中に相手が見せた、あの俊敏な動きと持久力! 私の持つイトウのイメージが大分変りました。それにしてもさすが阿寒湖。今回も思いがけない演出で釣行を盛り上げてくれました! これで何の悔いもなく阿寒の地を離れられそうです。

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〇 使用タックル

ロッド : TRBX-SS83SD(SMITH) リール : CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb)LO-VIS GREEN(BERKLEY) リーダー: TROUT SHOCK LEADER フロロカーボン 8lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH)       PURE 7g、13g(SMITH)       TROUTIN SURGER 6g、14g(SMITH) フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)

16 years ago

屈斜路湖釣行 -20081102*-

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 今回訪れたフィールドは北海道は阿寒国立公園内にある巨大カルデラ湖 屈斜路湖。その規模をはじめ、湖の成り立ちや過去に辿ってきた歴史など、非常に興味深く惹きつけられるものがあり、以前から一度は訪れてみたいと思っていた湖でした。

この湖は過去には火山活動によりほとんど魚の住めない水環境となってしまった時期もあったようですが、その後の水環境の回復、さらに地元自治体やフィールドを愛する有志さんたちの精力的な活動により、今日では北海道を代表する人気フィッシングフィールドのひとつとなっており、道内はもちろんのこと道外のアングラーさんたちからも大きな注目を集めています。  この湖を代表する魚はなんといってもレインボートラウト! 背中が淡い緑色でボディはビカビカに光り輝く銀白色、さらに形の整った大きな各鰭と、この魚体をひとめ見たいとの思いから同地を訪れるアングラーの数は大変に多いようで、今回 私も同じ思いでこの地を訪れる事にしました。

諸事情により今回 私が釣りが出来るのは凡そ7時間ほど。このため今回は本格的に訪れるかも知れない次回釣行時のための下調べ。釣果は二の次、三の次と、フィールドのおおまかな雰囲気を肌で感じる事を第一目標に挑んだ釣行でした。  夜がまだ明けきらぬ朝一、この湖にも精通した先輩フライマンさんのアドバイスを頼りに、この時期の代表的なポイントのひとつへと向かうことにしました。 しかし、そこには既に先行者の姿が orz... 仕方ないのでこのポイントは諦め、湖岸線伝いに北上しながらランガンする事に決めました。時刻はam5:30。いざ釣りスタートです! (コン ココンッ!?) 釣りを始めてから早々のできごとでした。 屈斜路湖での記念すべきファーストフィッシュは手のひらサイズのアメマスでした! 間違いなくこの湖で生まれ育った個体。命のサイクルは確実に回っているようです。

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想像を遥かに超える規模の広大なフィールド。限られた時間内で少しでも多くの景色を目にしたいとの思いから、速いピッチでのランガンを続けました。

そして最初のヒットから凡そ3時間が経過したam9:00少し前。先程まで鏡のようであった湖面が、吹き始めた風によりいい感じに波立って来てから間もなくの事でした。バッハスペシャル(JPV)18gを使って表層レンジ(~1m程度)を速めのリーリングで探っていると...。 なんの前触れもなしに 突如『ゴンッ!』とヒット! やはり湖での釣りは風が吹いてからがなんぼのようです。 その鋭角的な引きから、これは狙いのレインボートラウトに違いない! と思っていたのですが...。相手はまさかのサクラマスでした。 生息している事は知ってはいましたが、釣れる個体数はそれほど多くはない筈です。まったく想定外の相手でしたが、とても嬉しいお客様でした!!

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その後さらにランガンを続けること凡そ2時間 とあるポイントへと到着しました。 これまで探ってきたポイントとは明らかに湖底の様子が違っており、PEライン越しに伝わって来る湖底の様子はとても変化に富んでいました。 そしてこのポイントをボトム近辺を意識しながら沖のブレイクを丹念に探っていると... (グッ グググッ!) PEラインならではの明確な魚信が竿先に伝わって来ました。 なかなか良い引きをする個体です。 先程とはまったく違う引きをするこの個体は間違いなくあの魚 そう、相手はやはりアメマスでした!

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そして時刻はpm13:00少し前 駐車場まで歩いて戻らねばならない事を考えると、もう潮時といった時刻です。あの後さらに2時間ほどキャストを続けましたが、魚からの反応は結局何もないままでした。

 あくまで釣果は二の次、フィールドの大まかな雰囲気を肌で感じる事を第一目標に挑んだ今回の釣行。念願のビカビカに光り輝くレインボートラウトに出会いたい! という夢こそ叶いませんでしたが、予想を大きく上回る釣果に大満足の屈斜路湖 初釣行となりました。

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〇 使用タックル

ロッド : TRBX-SS83SD(SMITH) リール : CERTATE 2500(DAIWA) ライン : FIRELINE EXT 1.0号(16lb) LO-VIS GREEN(BERKLEY)       SUPER TROUT ADVANCE 6lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH)       TROUTIN SURGER 14g(SMITH)       リップレスシンキングミノー 8cm フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)

17 years ago

阿寒湖釣行 -20071109*-

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 最近 急に朝夕の寒さが厳しさを増し季節がやっとカレンダーに追いついてきたなと感じられるようになってきました。しかし日中の気温は依然高く、11月とはとても思えないような温かい日が続いており、夏の異常気象の影響が未だあとを引きずっているなと感じさせられます。こんな到底秋とは思えない状況でも暦の上ではすでに冬。河川や湖では一部のC&R区間などを除いて大部分のフィールドが禁漁期を迎えてしまいました。

私もそうですが、この異常気象の影響で満足行く釣果が得られないまま今年の釣り納めを強いられてしまったアングラーの方も少なくないのではないでしょうか。そんな状況の中、今回 私は2007年の自然フィールドでの釣りを満足行く形で締めくくりたいと、禁漁まであと少しだけ猶予の残された阿寒湖に今年最後の釣果を求めて出掛けてきました。 ~ 釣行2日目 大島にて ~ 『今朝はまだ釣れてません。』 先ほど知人から届いた釣果情報を催促するメールに、この一行だけ書いて返事を済ませました。釣行2日目のこの日、私は良型アメマスを求めて朝一から大島に渡っていました。入ったポイントは大島の南西角で、ここからは対岸にある通称『原野』と呼ばれる葦原が延々と続くポイントを一望する事が出来ました。このポイントは初日である昨日にも訪れており、いきなり良型サイズのアメマスを手にする事のできた、今の私にとっては唯一望みを託すことのできるポイントでした。

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しかし私のこの願いもむなしく、釣りを開始してからすでに2時間以上が経過しましたが、たった一度のバイトすらありませんでした。 (あ~ぁ ダメかぁ~) 自然のフィールドなのだから、たった2時間釣れない事くらい特に珍しい事ではないのですが、前回 阿寒湖に訪れた際に夢のような好釣果を経験した私にとっては、この2時間はとても長く感じられるものでした。 実は そう感じられたのにはもう一つの理由がありました。それは昨日も厳しい釣りを強いられていたからなのですが、初日にいきなり良型アメマス(52cm)をキャッチする事が出来たためか、その嬉しさのあまり釣りをしている最中はさほど気にもなりませんでしたが、宿に帰り冷静になってその日一日を振り返ってみると、明らかに厳しかったと言わざるを得ない釣果でした。 (今回の阿寒湖、どうしてこんなに厳しいんだ...!?) 初日の釣りを終え宿に帰り、温泉に浸かりながらその理由についていろいろと考えてみました。とりあえず一日を振り返ってみます。 天気は曇り時々雨(霙混じり)、西の風(強風)、気温7℃、そして水温は8℃。昨夜この秋初めての雪が降ったそうです。 ・(雪の影響か?) 雪が降ったからといって水温が急激に低下したとも思えません。 ・(産卵期を迎えているから?) 阿寒湖へ流れ込む尻駒別川はこの時期、アメマスの産卵場所として有名ですが全個体が産卵に参加している訳ではない筈です。 ・(ポイントの選択ミス?) 西岸を除く大島周り全てを探ってみたしなぁ...。 ・(水質の影響?) 初日に釣りをしていてずっと気になっていた事がありました。それは水の透明度がとても悪かった事です。水色は紅茶色で腰の位置まで水に浸かると履いているウェーダーシューズが見えないほどの濁りでした。この状況を見た最初のうちは、強風(西風)による高波の影響で底砂が巻き上げられ濁りが入ったのだろうくらいにしか考えていませんでした。しかし風裏である島の東側に入っても状況は同じで、むしろこちらの方が濁りが酷いといったありさまでした。さらに波間に漂う消えることのない無数の泡の存在も気になりました。 (この状況ってあれだよなぁ...。) とりあえずフィッシングランド阿寒さんにことの真相について確かめてみる事にしました。

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そして一夜明けた翌朝(釣行2日目) 『そう、ターンオーバーだよ!』 あっさり言われてしまいました。 フィッシングランドの桶屋さんの話によると阿寒湖は今 ターンオーバー真っ只中! このため湖全域に濁りが入っており魚の活性があまりよくないとの事でした。 『ああ、やっぱりそうなんですね。』 ターンオーバーという現象を知らなかった訳ではありません。その発生メカニズムについても、ある程度は説明できるつもりでもいます。冷静になって考えてみれば、気温・水温が急激に低下するこの時期にこの自然現象が起こることはごく当たり前のこと、自然の摂理です。なのに釣行を計画している段階では、こんな状況になることなどまったく想像すらしませんでした。魚の反応がいまひとつ良くないこの状況は決して歓迎できるものではありません。しかし、あれこれ騒いだところで今更どうにかなるわけでもなく、これもまたひとつの良い経験だと納得し、素直に受け入れる事に決めました(事実、私にとってこんな経験は初めてのことでした。秋のターンオーバーが始まる時期には大部分の湖でトラウトは禁漁期を迎えているため釣りなどしたことはありませんでした)。

(ああ、ダメかぁ~) 時刻はすでにam9:00。島影であった大島西岸にもようやく陽の光が差してくるようになりました。するとこれと同時に湖水の濁りも露わになりました。 (こんなに濁るもんなんだ!) 以前訪れた際に目にした水色とはまるっきり異なっています。これだけ濁りがきついと魚がルアーを見つけるのは容易ではない筈です。 (気合を入れていかないととんでもない事になるな!) この光景を目の当たりにして、ことの重大さを改めて実感した瞬間でした。 陽が高くなるに従い、徐々に風が強くなってきました。昨日とは逆の東風です。ルアー操作も難しくなってきたため、風裏となる大島西岸の浅瀬までポイントを移動する事にしました。 ここは前回訪れた際、根掛かりに大変苦しめられた場所で入るのをずっと躊躇っていたポイントでした。 第1投目、左後方から風を受けバッハスペシャル・ジャパンバージョン18gを50メートルほど大遠投します。今回初めて使用したロッド『TRBX-SS83SD』との相性はバッチリです! 着水と同時にリーリングを開始。先ずは表層レンジをやや早目のリーリングで探って行きました。およそ2/3ほど引いてきた辺りでしょうか、魚がじゃれつくような感触がライン越しに伝わって来ました。そして第2投目、先程と同じコースをトレースし直すとほぼ同じタイミングで明確なバイトがやって来ました。間髪を入れずにロッドティップを頭上へと煽りアワセを入れます。しっかりとフッキングした様で、相手はいきなり水面を割って大きくジャンプを繰り返しました。どうやら魚たちは(少なくともレインボーたちは)表層近くを回遊している様子です。それならばとルアーをサイズダウン。ピュアの13g(シルバー)に付け替えフルキャストしました。着水後は5秒ほどカウントを刻んだ後にリーリングを開始しやはり表層レンジを気持ち速めにトレースしました。およそ半分くらい引いてきた頃でしょうか、突然リールハンドルの巻き抵抗が軽くなりました。 (おっ、喰い損なったな) おそらく魚はまだルアーを追尾しているはず。その後も何事もなかったように続けてリーリングを続けていると...!!! 今度は確実にハリ掛かりしました。相手はドラグを鳴らして猛烈な勢いで一気に沖へと向かって走り出します。 『おぉ~ 凄い引き!!』 やはりやる気のある個体は表層に居るようです。色々と試してみたところ、ターンオーバーによる濁りのためか視認性の良い光モノ(特にゴールド系)に効果がありました。釣れてくる魚たちはみなフッキングと同時に激しいジャンプを繰り返しました。ネットに納まってからもこの抵抗は続き、最後まで本当に気が抜けません。 (おっ、今度はサクラマスだ!) 先程までのノーカンジがまるで嘘であったかの様に、この後も心地よいテンポで釣れ続きました。ポイントによりこんなにも魚の付き方が違うとは本当に驚きです。

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しかし釣れてくる魚はレインボーとサクラマスばかり。なんとも贅沢な話ですが、この場所でこのまま釣りを続けていても恐らく釣れてくる魚種に変わりはないでしょう。今回の釣行目的はあくまで良型アメマスを手にする事です。多少後ろ髪を引かれる思いはありましたが、まだ見ぬさらなる良型アメマスを求めて大きくポイントを移動する事にしました。

次に入ったポイントは大島の南西角から300メートルほど北上した地点で、大島西岸のほぼ中央位地に当たるところでした。ここは湖底図で確認してみると浅瀬が続く大島西岸の中でブレイクが最も岸近くに寄った場所となっており、周囲とは明らかに地形が異なっています。

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目の前に広がる湖底には、先程まで探ってきたポイントと同様に、枕大の岩が沖までぎっしりと敷き詰められている様子で、適当な探り方をしていれば根掛かりは必至といった感じでした。そこでまず根掛かり回避可能なレンジを探ることから始め、その後 ポイントを扇状に広く探ってゆきました。そして探り始めてからおよそ5分ほど経った頃でしょうか、ピックアップ寸前のルアー後方を猛追してくる魚の姿が目に入りました。 (おおっ!!!) サイズは優に50cmはあろうかといった感じ、波と光の反射の影響ではっきりとは確認することは出来ませんでしたが体側には白い斑紋があったような気がします。 (このポイントか!) 胸に手を当てずとも心臓の鼓動が急激に速まって行くのが感じ取れます。急ぎルアーを回収し先程とまったく同じコースを再度トレースし直しました。(ふぅーっ...) まずは魚信なし。あまりの緊張と興奮で息が詰まります。そこでいちど大きく深呼吸して気持ちを整えました。 (よし、もう一度!) 背中に幾分強い風を感じながらピュア(13g)を沖のブレイク目掛けてフルキャストしました。そして着水と同時にカウントを刻み、ルアーが着底するであろう直前のタイミングでリーリングを開始した矢先の出来事です。竿先に鋭いアタリが伝わってきました。間髪を入れずにロッドでアワセを入れます!(ぬっ! ... ん!? ......んんっ???) 竿先できいてみても生命感はまったく伝わってきません。どうやら単なる根掛かりの様です。 『なんだよ、もっ-っ!!!』 一瞬にして緊張の糸が途切れてしまいました。流れを止めていた血液が一気に全身を巡ったのか、顔が上気するのが感じられました。 一度気持ちをリセットする必要があるようです。時刻はpm14:00過ぎ。岸辺に横たわる樹木に腰を掛け、冷え切った缶コーヒーと携帯ビスケットを口に運び少し休憩をとる事にしました。 結局、この後2時間近く同じポイントでキャストを繰り返したのですが、釣れたのは42cmの金色に輝くアメマス一匹のみでした。 このままの状態で一日の釣りを終えるのも悲しい気がしたため、昼間に複数匹のレインボーとサクラマスを手にする事が出来たポイントへ急ぎ引き返しました。そこではやはりレインボーのみでしたが、すぐに私の相手をしてくれました。 そして時刻はpm4:30。 雌阿寒岳へ沈む夕陽を背景に、逆光のなか何度もジャンプを繰り返す魚のシルエットを目に焼き付け、この日 大島をあとにしました。(さて 明日は最終日、いったいどこへ入ろうか?)

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~ 最終日 またまた大島にて ~ 最終日であるこの日、私はまた大島に渡っていました。昨夜、セイコーマートで買った豚丼と缶ビールを飲みながら、これまでの状況を思い返し何度も脳内会議を繰り返した挙句に出した結論でした。硫黄川、キナチャウシ、尻駒別、オンネナイ、ヤイタイ、林道前...??? どのポイントもいまひとつ釣りをするイメージが湧いてきません。インレットなど、産卵場所はそっとしておいてやりたいですし、そして何より秋深まったこの季節、熊との遭遇が頭をよぎってしまい本能的にこれらポイントに入ることを躊躇いました。観光地に近い場所で『そんなばかな!』と思うかも知れませんが、この地が野生動物たちの生活圏である事に間違いはありません。昨日も周囲の山々から響く鹿の甲高い鳴き声を一日中耳にしていました。何かあってからでは洒落にもなりません。危険にはこちらから近づかないのがいちばんです。 この日まず最初に入ったポイントは大島西岸の例の浅瀬でした。朝一からやや強い東風が吹いており、湖面がイイ感じに波立っています。 第1投目、昨日までと同じように表層レンジからまず探って行きました。するとピックアップ寸前(ロッドティップからほんの20cmほど)のルアーに魚が猛然とアタックしてくるのが一瞬目に入りました。するとその直後に竿先にまるでダンベルでも取り付けたかの様な急激な負荷が加わり、ロッドティップはおろかバット部分まで水中に絞り込まれました! (おっ、おおおーっ!!!) 今回に限らず阿寒湖の魚(特にレインボー)はピックアップ寸前のルアーにバイトしてくる頻度が多く、本釣行では全体のおよそ3割ほどがこのようなタイミングでフッキングしてきました。なかには水面上に飛び出たルアーに対して、水面を割って飛び出してくる個体などもおり最後まで本当に気が抜けませんでした。水が澄んでいればルアー後方をチェイスしてくる相手の姿を見る事ができ、僅かでも気持ちの準備が出来るのですが、今回は濁りのためそうもゆかずよりエキサイティングな釣りを楽しむ事が出来ました。

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そして釣り開始からおよそ2時間が経過したam8:30。サービス精神旺盛なレインボーのおかげで目はすっかり覚め、心も体も十分に温まりました。 (よし もう十分だな!!) 本釣行の目的である良型アメマスを求めてポイントを移動する事にしました。 場所は初日に良型アメマスを釣り上げた大島の南西角で、大島南岸の深場と西岸の浅瀬が交わるかけあがりを狙います。そこでは滝口方向から吹く強い風により湖水に強めの流れが出来ていました。

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釣り始める前にまずタックルの確認です。ライン先端を2mほどカットしピュア13g(BHGカラー)を結び直しました。水に浸けてしまったせいか、ドラグの調子がいまひとつ良くないのが気になります。 (よし、とりあえず準備OK!) 恐らくなにも起こらないでしょうが、まずは表層レンジから探ってゆきました。案の定、何も起こりません。続いては中層(5m程度)レンジを探ります。するとルアーまで残り5m位のところで魚信にも似た違和感が手元に伝わってきました。すかさずアワセを入れますが何も起こりません。(...???) その後何度か同じコースをトレースしてくるとまたも同じようなタイミングで手元に違和感が伝わってきました。どうやらかけあがりのショルダー部にルアーが接触した時の感触が手元に伝わって来ていたようです。 次は一気にボトムまで落とし込みました。水深は10m前後といったところでしょうか。ややゆっくりとしたリーリングでラインを巻き取りました。湖流の影響でかなりルアーが浮かび上がって来てしまっている感じです。ルアーウエイトを上げようかとも思いましたが、とりあえずあと数投はこのままで行くことにしました。再度ボトムレンジを探り、今度は途中何度かリーリングの手を止めてルアーに上下の動きを加えました。するとリールハンドルの巻き抵抗が一瞬だけ軽くなる手応えが感じられました。 (んんっ???) 気持ちを落ち着け今までとスピードが変わらぬようリーリングを続けていると 『ガンッ!!』 ルアーまで残り数メートルといった地点で強烈なアタリが手元に伝わってきました。おそらくルアーを喰い損ねた相手がそのままルアーを追尾、かけあがりの頂上で再度ルアーにアタックしてきたものと思われます。 相手は一気に下へと潜ってゆきました。湖底は大きな岩だらけ、もしそこに入り込まれでもしたら6lbのナイロンラインではひとたまりもありません。相手に主導権を握られないようにとすかさずロッドを立てて表層に引っ張り出そうと試みました。魚が大きく頭を振って必死に抵抗している様子がライン越しにはっきりと伝わってきます。この独特の重たい引きと頭の振り、まだ見た訳ではありませんがアメマスに間違いありません。しかも大きい! この後一進一退のやり取りがしばらく続きました。そしてようやくその姿が露わになります。やはりアメマスです。水面で激しく身をくねらせて抵抗を続けています。(お願いだからバレないでくれよ) 直ぐに背中のネットを取り外してランディング体勢に入りました。これでもかというくらいにロッドを持つ右腕を後方に伸ばしてロッド先端が必要以上に立つことが無いように調整、アメマスをネットへと誘導しました。相手が暴れる度に寿命が縮まるおもいです。このタイミングで過去に何度大物をバラしたことか。バラした後のあの悔しさはもう二度と味わいたくはありません。 (必ず逃がしてやるから、お願いだから暴れないで...) 私のこの願いが通じたのかアメマスが一瞬大人しくなりました。 (よし 今だ!!) 無事にネットに納まった相手は56cmの雄のアメマスでした。阿寒湖での自己記録更新です! 相手は騙されたと言わんばかりにネットの中で身をくねらせています。時刻はam9:30。帰りの渡船が迎えにくる3時間前の出来事でした。

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〇 使用タックル ロッド : TRBX-SS83SD(SMITH) リール : TWINPOWER 2500(SHIMANO) ライン : SUPER TROUT Advance 6lb(MORRIS) ルアー : BUCH SPESIAL JAPAN VERSION 18g(SMITH)       PURE 13g(SMITH) フック : シュアーフック サクラマス2G(SMITH)       ※ バーブは潰してあります ネット : マリエット・ネット(SMITH)

17 years ago

中禅寺湖釣行 -20070917-

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 夜明け前、東の空からは早くもオリオンが冬の星座たちを引き連れて駆けあがってくる季節になりました。日の出の時刻はずいぶんと遅くなり、季節は確実に夏から秋へと移り変わってきているようです。この季節のうつろいは水の中でも例外ではなく、つい先日の9月11日には、中禅寺湖に夏の終わりを告げる『菖蒲ヶ浜(地獄川河口)ひめます地曳き網漁』が行なわれ、婚姻色で体色を紅色に染めたヒメマスやホンマスが多数漁獲されたとのことです。

水中がにわかに活気づくこの季節、いよいよ7月から心待ちにしていた季節の到来です! 今回は、禁漁まで残すところあと2日という状況の中禅寺湖に、今シーズン最後の釣果を求めて出掛けてきました。

  先日、全国各地に大きな被害をもたらした台風9号は、ここ中禅寺湖にも大きな爪跡を残してゆきました。9月17日のこの日、だいぶ水が引いたとはいえ、台風が去って10日程経った今でも、湖の水位は台風前と比べ、未だ40cmほど高い状態が続いていました。普段は水涸れた沢も、今でこそその勢いは大分衰えましたが、いまだ太い流れを保ったまま轟音と水しぶきをあげ湖に注ぎ込んでいました(森の保水能力とは凄いものです)。表層水温は台風による雨水と、この冷たい沢水の流入により、一気に3℃近くも低下し、さらに水色も大きく変化させてしまいました。湖岸には折れた木の枝や流木が多数打ち揚げられ、いつもポイントの目印にしていた大岩なども崩れてしまい、今はその所在も判らない状態です。台風による 雨、風、波の勢いが想像以上に凄まじかったことが窺えました。

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(上写真) 増水により湖岸線はだいぶ後退してしまいました

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 (上写真) 冷たい(9℃)大量の沢水が湖に流れ込みます

 am5:20、今日のポイントである寺ヶ崎(八丁出島)に到着しました。台風前(9月1日)の釣行で、この時期、岸からのキャスティングによる釣果としてはまずまずのサイズのブラウン(42cm)をあげ、さらに一昨日前(9月15日)の釣行では、手にする事は出来ませんでしたが目測50upの銀化ブラウン(ランディングに失敗、ネットの縁に触れるところまでいったのですが、その直後フックアウトしてしまいました)をヒットさせたポイントです。この9月1日の釣行では朝のうちだけですが、明らかにウグイとは異なるトラウトと思しきバイトを数多く感じ取ることが出来ました。 その日がたまたま良かっただけなのか、それとも季節が進み、魚の活性が上がった結果なのか、その本当のところは分かりかねますが、私の第六感が『間違いなく魚の活性が上がっている!』としきりに告げていました。 (これはイケる!!) 魚の活性もそうですが、人間(私)の活性もこれまでに無いくらいに上がりまくりました!!

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(上写真) 中禅寺湖のブラウントラウト

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(上写真) 湖底近くに居た痕跡がありました

 今回 探るポイントは、寺ヶ崎(八丁出島)先端東側の一帯で、岸から直ぐに20~30メートルへと落ち込む急深なかけあがりが続くポイントです。 国土地理院 地図閲覧サービス(試験公開)参照  このポイントを、上で述べた2匹のブラウンがそうであった様に、ボトム・レンジを強く意識しながら探ってゆきました。 先日、このボトムを強く意識するきっかけとなった出来事がありました。それは9月1日に手にする事ができた上写真のブラウンです。そのブラウンの腹ビレは泥の付着により多少黒ずんでおり、さらに腹部には寄生虫(?)と思われる見慣れぬ生物が2~3匹付着していました。 『ひぇっっ!!!』 これらが突然動き出したものだから、手にしていたブラウンを思わず放り出してしまいました(汗)。 ※ 後日調べたらこれはチョウ(別名 ウオジラミ)と呼ばれる甲殻類の寄生虫でした。 その姿かたちと大きさは、まさにコンタクトレンズと表現するのがぴったりで、体色は透明感のある薄みどり色。ボトムを引いてくるとたびたびフックに引っ掛かってくる底石に付いたアオコや水草の色に酷似していました。その体色から想像するに、この生物たちは普段はアオコや水草などの中に潜んでおり、宿主となる魚が現れるとコバンザメの様にこれに取り付き、魚の体液を吸うなどして栄養を得ているのではないでしょうか。この想像が正しいとすると、腹ビレに泥が付着していた事とも合わせて、このブラウンは湖底近くで生活していたと考えるのがごく自然であるように思われます。

 そしていざ実釣です。この日もそうですが、私はボトムレンジを探る際、いつも以下に述べる探り方を実行しています。ルアーをキャストした後はベールを起こしてラインをフリーにした状態でまずはボトムまでルアーを落とし込みます。ルアーが着底したことを確認した後は、直ぐにラインを巻き取ることはせず、最低でもルアーを沈めるのに要した時間と同じだけの時間をかけ、ラインもまた沈めてやります。この際、少しでもラインの沈みをスムースにしてやるために、ロッドティップを煽るなどして、水面に浮かんだラインを全て水中に浸けてやる作業を行います。使用しているラインの種類(ナイロン、フロロ、PE…)と太さ、ルアーウエイトや形状、そしてリーリングスピード等の違いで、その程度に違いがあるとは思いますが、ルアーはリーリングすると同時に確実に浮き上がってきてしまいます。私はこのルアーの浮き上がりに対して、ラインが寄与する割合はかなり大きなものであると実感しています。 ラインを沈めない場合、すなわちルアーが着底した直後の状態ですが、ラインは沖に向かって弧を描く様な感じで張り出し、手前のラインの大半は水面、あるいは表層近くに漂っています。この状態でラインを巻き取ってしまうと、ラインの浮力とラインが水から受ける抵抗などにより、ルアーは上方へと引っ張られ、直ぐに浮き上がってきてしまう筈です。一 方、ラインを沈めてやった場合は、ラインは究極的には、かけあがりの傾斜に沿うような形で下に弧を描く筈で、ラインを沈めなかった場合と比べると、ルアーを上方へと引き上げる力が格段に弱くなり、浮き上がりはかなり抑えられる事になる筈です。このため、今回のようにボトムを舐めるようにルアーをトレースしたい場合、ラインを沈めてやる作業が必要不可欠であると私は考えています。 自分がどれだけ正確にボトムをトレースすることが出来ているのか、ルアーがボトムからどれほど浮かび上がってきてしまっているのか確認する意味でも、時折リーリングするのを止め、ルアーが着底するまでの時間をカウントしてみたりもします。直ぐに着底する様であれば、きちんとボトムをトレース出来ていた事になりますし、着底までに時間を要する様であれば、ルアーはその時間に応じた分だけ浮かび上がってきてしまっているという事になります。 この探り方で、こまめに場所移動も繰り返しながらポイントを広く探ってゆきました。すると湖底から2,3メートル上と思われる層をトレースしていた時です、なんの前触れもなく竿先に急に負荷を感じました。水草かも知れませんが、躊躇うことなくアワセを試みました。すると直ぐにググッ!と間違えるはずもない魚の生命反応が伝わってきました。その感触からしてどうやら今回はブラウンではなさそうです。相手は沖に向かって一気に走って行きました。(ジィィージィーッ...!!!) 相手が一度走り出してしまうとドラグが鳴り止みません。あまり長くやりとりしていると、すぐにもバレてしまいそうなので仕方なく幾分強引に表層まで引き出しました。すると20メートルほど先で1回大きくジャンプ! 慌てて竿を寝かしジャンプさせない様に仕向けますが、その後も激しいジャンプを繰り返し、必死にルアーを外そうと抵抗を続けました。『ナイスファイト!』 あまりにもよくジャンプする魚であったため、途中何度もバラシが頭を過ぎりましたが、なんとか無事にネットインすることが出来ました。 相手は銀色に輝くきめ細かな鱗を持つ、美麗なレインボートラウト(43cm)でした。その引きの強さから、もうひとまわり大きな個体を想像していたのですが鰭がしっかりしており直ぐに合点がいきました。彼はそうとうに疲れたようで、大きく肩で息をしていました(ほんとおつかれさま)。 

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(上写真) 中禅寺湖のレインボートラウト

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(上写真) 鱗がとてもきめ細やかな個体でした

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(上写真) この日 2匹目となるレインボートラウト(41cm)  

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(上写真) 今回使用したルアーたち

 『夏場といえどもトローリングで釣れているのだから、岸からでも釣れるでしょう!』という安易な考えから始まった夏の中禅寺湖通いも今回の釣行でようやく一段落つくこととなりました。 岸から釣るにはどうしたらよいかと、最後の悪あがきとも取れるような作業(湖底図や水温・気温の情報収集)からまず始まり、ポイントまで恐怖と戦いながらの夜間行軍、そしてアブとの激闘などもありました。さらには嬉しい想定外のホンマス釣果に歓喜したことや、目の前で大物をバラし暫く体の震えが止まらなかった事などもありました。今思い出してもその時の記憶が鮮明に蘇ってくるものばかりです。およそ3ヵ月という短い期間でしたが、中禅寺湖には本当に楽しませてもらいました。この中禅寺湖というすばらしいフィールドがこれから先も私たち釣り人を変わらずに迎え入れてくれることを心から願うばかりです。ほんとありがとうございました!

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(上写真) 水の中もまもなく秋本番を迎えます(婚姻色?) 

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(上写真) この景色とも来春までしばしのお別れです 

〇 使用タックル

ロッド : トラウトロッド 7.6ft リール : TWINPOWER 2500 (SHIMANO) ライン : SUPER TROUT Advance 6lb (MORRIS) ルアー : バッハスペシャル・ジャパンバージョン 18g (SMITH)       ※ ブラウンはGBKOカラーにてヒット       PURE 13g (SMITH)       ※ レインボーはシルバーカラーにてヒット フック : シュアーフック サクラマス 2G (SMITH) ネット : マリエット・ネット (SMITH)

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